-
今日のこよみ ・2019年(平成31年/猪)
・12月(師走/December)
・19日
・木(Thursday)
・二十四節気
┣「大雪」から12日
┗「冬至」まで3日
・先負
・十支:庚(かのえ)
・十二支:寅(とら)
月名(旧歴日):下弦の月/下つ弓張(しもつゆみはり)
富岡製糸場【とみおかせいしこうじょう】
- 11 錦絵で有名な富岡製糸場は、その一部が現存する…歴史をいまに留める官営模範工場の勇姿
明治政府は、富国強兵を目指して殖産興業政策を積極的に推進していったが、その政策の一環として、官営模範工場と称する国立の最新工場を各地に設立していった。なかでも有名なのは、工場内部を描いた錦絵が多くの教科書や資料集に掲載されている、群馬県富岡市の富岡製糸場であろう。
この製糸場は、1872年に操業を開始した。フランス人技師ポール・ブリューナを雇用して、フランス式の最新器械を導入、工女(女子労働者)に近代的な糸繰り技術を伝授したことで知られている。
錦絵には、建物内の左右に整然と工女たちが居並び、外国人技師の指導のもと、糸繰りをしている姿が描かれている。赤レンガの壁とガラス窓が、文明開化の臭いを漂わせている。
すでに遠い明治の話だが、実はこの富岡製糸場、何と現存しているのである。製糸場の正門やブリューナの館に加え、あの錦絵にある赤レンガの壁も一部現存している。
現在の富岡製糸場は、片倉工業㈱という民間会社の所有で、1987年までは現役工場として稼働していた。すでに操業はストップしているものの、同社の手で大切に保存されている。民間所有なので原則として公開していないが、特別拝観日には内部に入って見学することができる。
入ってみると、まさに錦絵にあるがままの姿で、赤レンガとガラス窓枠が残っている。驚くことにガラスについては、設立当初のものが一部残っており、手作りのガラスを通した先のゆがんだ風景が、往時を偲ばせてくれる。
【出典】![]() |
日本実業出版(著:河合敦) 「 日本史の雑学事典 」 |
A D |
日本史の雑学事典について | ||
|
この言葉が収録されている辞典 |
日本史の雑学事典

- 【辞書・辞典名】日本史の雑学事典[link]
- 【出版社】日本実業出版社
- 【編集委員】河合敦
- 【書籍版の価格】1,404
- 【収録語数】136
- 【発売日】2002年6月
- 【ISBN】978-4534034137