-
今日のこよみ ・2019年(平成31年/猪)
・12月(師走/December)
・19日
・木(Thursday)
・二十四節気
┣「大雪」から12日
┗「冬至」まで3日
・先負
・十支:庚(かのえ)
・十二支:寅(とら)
月名(旧歴日):下弦の月/下つ弓張(しもつゆみはり)
キノコ【東京雑学研究会編】
- 冬は虫で、夏は草になる不思議な生き物として、古来から漢方薬として珍重されてきたのが、「冬虫夏草」である。
虫と植物が一体になったような姿から、古代中国では不老不死の妙薬とされ、また現代でも、強壮剤や健康食品として求める人がいる。だが、冬虫夏草の正体は、虫に寄生して成長したキノコなのである。
本来の冬虫夏草とは、コウモリガの幼虫から生えたキノコのことだが、現在では、虫から生えたキノコすべてを冬虫夏草と呼んでいる。その種類は数多く、現在では日本だけで約二五〇種、世界では約三九〇種が確認されている。
冬虫夏草の菌は、まず、セミ、アリ、カメムシ、クモなど、さまざまな虫の体内に入り込み、養分を吸い取りながら、菌糸を伸ばしつつ成長する。養分を吸い取られた虫は死んでしまう。虫の死体を完全に占領した菌糸は、密に固まって、菌核という硬い組織になる。温度や湿度などの条件がよければ、固まった虫の体を突き破って、菌核からキノコが生えてくる。
キノコといっても、マツタケやシイタケのようなカサはない。種類によって異なるが、冬虫夏草の多くは、先が少しふくらんだ棍棒のような形をして長く伸び上がっており、小さなイボ状の突起で覆われている。角のようなもの、糸のようなものもあり、色は赤や黄色が多い。
やがて、生えてきたキノコが成熟すると、イボ状の突起の先端から胞子が押し出され、また生きた虫を求めて寄生するのである。
日本でよく見られる冬虫夏草は、地中のニイニイゼミのサナギに寄生する「セミタケ」や、ガやチョウのサナギや幼虫に寄生する「サナギタケ」などである。いずれも、バッカクキン科コルジセプス属に分類されるキノコであり、死骸の頭部から棍棒状のキノコが生えている。
§虫から生えるキノコが存在する?
【出典】![]() |
東京書籍(著:東京雑学研究会) 「 雑学大全 」 |
A D |
雑学大全について | ||
|
この言葉が収録されている辞典 |
雑学大全

- 【辞書・辞典名】雑学大全[link]
- 【出版社】東京書籍
- 【編集委員】東京雑学研究会
- 【書籍版の価格】2,160
- 【収録語数】1,000
- 【発売日】2004年8月
- 【ISBN】978-4487799473