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今日のこよみ ・2019年(平成31年/猪)
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月名(旧歴日):下弦の月/下つ弓張(しもつゆみはり)
- コラム
- 『スープのもとになるブロード』
スープの素といえば、ブイヨン。日本では通常そう呼ばれているが、この言葉の元はフランス語のbouillon。イタリアではブロードbrodoと呼ばれている。魚介類や肉類、野菜など、さまざまな素材を長時間煮込み、漉こしてとる出汁のことを指す。
素材によって、魚介のbrodo di pesce(ブ ロードディペ ッシェ)、肉のbrodo dicarne(ブ ロードディカルネ)、野菜のbrodo di verdure(ブ ロードディヴェルドゥーラ) に大別される。肉や魚などそれぞれ数種類かと骨やアラ、香味野菜、スパイスやハーブを組み合わせて作るのが一般的だ。スープの素になるほか、リゾットや煮込み料理のベースにもなる。つまり、このブロードがうまく作れるかどうかで、味の基本が決まるのだ。
ちなみに、日本ではコンソメconsommé という言葉をブイヨンと同様に使うことがあるが、これは別物。コンソメはブイヨンにさらに手を加えて長時間煮込み、卵白の凝固作用を活かしてアクを完全に取り除き、澄んだスープに仕立てたものを指す。イタリア料理ではbrodo ristretto(ブ ロードリストレット) だが、コンソメとそのまま呼ぶこともある。
出汁といえば、フォンfond(仏語)=フォンドfondo(伊語)も知られている。こちらはブイヨン=ブロードより濃厚なもので、スープよりもソース用の出汁。仔牛の骨やすじ肉などを使うフォン・ド・ヴォーfond de veau が有名。これはフランス語で、イタリア語では主にsugo di carne(スーゴディカルネ) という言葉が使われる。直訳は肉汁。魚の場合もフランス語でフュメ・ド・ポワソンfumet de poisson ということが多い。イタリア語ではfumetto di pesce(フメットディペ ッシェ) だが、これもそのままフランス語で呼ばれたりする。ほかにも、イタリア料理とはいえ、フランス語が登場することは意外に多い。
【出典】 |
東京書籍(著:岸 朝子) 「 イタリアン手帳 」 |
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イタリアン手帳について | ||
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この言葉が収録されている辞典 |
イタリアン手帳
- 【辞書・辞典名】イタリアン手帳[link]
- 【出版社】東京書籍
- 【編集委員】岸 朝子
- 【書籍版の価格】1,512
- 【収録語数】
- 【発売日】
- 【ISBN】978-4487804054