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 コーヒー②【東京雑学研究会編】


§コーヒーは昔薬だった?



コーヒーは、現代では世界中で嗜好品として飲用されているが、昔は、薬としてその効能に注目されたようである。一〇世紀頃のイスラム世界の文献に、「一種の薬として胃によい」とある。これは、コーヒー関する世界で最初の記述である。
日本のお茶も、中国から禅宗の僧によってもたらされた当時は薬用であったというから、コーヒーも似たような存在だったのであろう。
コーヒーの原料となる植物には数種類あるが、アラビアコーヒーノキが、世界の生産の九〇%を占めている。これはエチオピア原産で、一一世紀になって、アラブ世界で飲用され始めた。その頃は、生豆を乾燥し、煎らずに砕いて煮出した麦わら色の液だったという。また、砕いて油で揚げたり、発酵させて酒も造られたという。
やがて一三世紀半ばになると、豆を煎って煮出すようになり、黒く苦味のある香り高い飲料となった。コーヒーにはタンパク質、脂肪、炭水化物のほか、カフェインタンニンが含まれているため、快い刺激と興奮をもたらした。コーランで酒を禁じられているイスラム教徒に熱狂的に歓迎され、薬用というより次第に日常の飲み物となっていった。
一五世紀頃からは、イスラム教の聖職者たちの間で眠気覚まし気付け薬として用いられた。彼らの修行の厳しさ、肉体疲労の激しさは、並みのものではなかったようである。
一五世紀以降になって、ヨーロッパにコーヒーが伝わったときも、最初は、のどの炎症、風邪や熱病に効くと思われていた。
今では「コーヒー」とか「カフェ」と世界中で呼ばれているこの飲料、イスラムの聖職者の間で好まれるようになったときは、一種の酒の名をとって「カフワ」と呼ばれ、このアラビア語がトルコに入り「カフウェ」となった。これが語源である。
ちなみにインスタントコーヒーは、一九〇一(明治三四)年に日本人科学者加藤さとりがシカゴで作リ、その後アメリカ軍が兵士のために大量生産し、今日のようなブーム生まれたという。

【出典】 東京書籍(著:東京雑学研究会)
雑学大全

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  • 【辞書・辞典名】雑学大全[link]
  • 【出版社】東京書籍
  • 【編集委員】東京雑学研究会
  • 【書籍版の価格】2,160
  • 【収録語数】1,000
  • 【発売日】2004年8月
  • 【ISBN】978-4487799473










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