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今日のこよみ ・2019年(平成31年/猪)
・12月(師走/December)
・19日
・木(Thursday)
・二十四節気
┣「大雪」から12日
┗「冬至」まで3日
・先負
・十支:庚(かのえ)
・十二支:寅(とら)
月名(旧歴日):下弦の月/下つ弓張(しもつゆみはり)
屠蘇【とそ】
- 元旦の朝に「屠蘇」を飲む風習は中国から伝わった。中国では唐の時代までさかのぼる。屠蘇庵という小屋に隠れ住んでいた孫真人(孫思襞)が、大晦日の夕方、毎年一つの袋に薬を入れて故郷に送り、これを井戸に浸けさせ、元旦の朝に取り出し酒樽に入れて飲むようにさせた。それを村人たちがまねたため、屠蘇庵にちなんで「屠蘇」と呼ぶようになったという。しかし、中国ではこの風習はすでにすたれ、伝わった日本だけに残っている。ちなみに、「屠蘇」の意味は鬼気を屠絶し、死んだ者を蘇らせるということだそうだ。わが国において「屠蘇」を飲む風習が広まったのは、嵯峨天皇の九世紀初めの頃である。宮中では一献目に屠蘇、二献目に白散、三献目は度嶂散を飲むのが決まりだった(すべて薬草を混ぜた酒)。この宮中でおこなわれた儀礼が民間に伝わったのである。医者が薬代の返礼にと配るようになったが、現在でも薬店が年末の景品に「屠蘇散」を配る習慣が残っている。この「屠蘇散」は、山椒、白朮、桔梗、防風、陳皮、肉桂皮、赤小豆の七種類が調合されている。冬は風邪を引きやすいので、防風や白朮など風邪薬にも入っているものが主成分になっていて、桔梗は咳止め、山椒や肉桂皮は胃の薬である。誰から飲むかは地域によって差があるが、基本的に年齢の若い者から順に飲むのが普通だ。これも中国の風習からきたもので、若い者が毒味をするという意味もあったという。しかしながら、これらはとくに西日本に多く見られる風習であり、いまでは正月に飲む祝い酒(日本酒)のことを「御屠蘇」と称している場合がほとんどだ。
死者を蘇らせるための飲み物だった!?
【出典】![]() |
東京書籍(著:東京雑学研究会) 「 雑学大全2 」 |
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雑学大全2について | ||
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雑学大全2

- 【辞書・辞典名】雑学大全2[link]
- 【出版社】東京書籍
- 【編集委員】東京雑学研究会
- 【書籍版の価格】2,160
- 【収録語数】1,000
- 【発売日】2004年8月
- 【ISBN】978-4487801305