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今日のこよみ ・2019年(平成31年/猪)
・12月(師走/December)
・19日
・木(Thursday)
・二十四節気
┣「大雪」から12日
┗「冬至」まで3日
・先負
・十支:庚(かのえ)
・十二支:寅(とら)
月名(旧歴日):下弦の月/下つ弓張(しもつゆみはり)
佐賀【さが】
- かつては安酒の代表のようにいわれた焼酎が、ブームといわれるまでに人気が出てから久しくなる。そんな状況のなか、生産地が多いせいか、九州はとりわけ焼酎の消費量も多い。成人一人当たりの年間消費量を見ても(平成一八年、国税庁)、一位の鹿児島をはじめ、宮崎、大分、熊本の各県が上位を占める。ところが、そんな九州勢のなかで、佐賀県だけは全国平均を少し上回るぐらいと、焼酎の消費量は意外に低い。代わりに日本酒(清酒)の消費量を見ると、新潟、秋田など米どころの県にはかなわないものの、九州では断トツの一位である。これは、佐賀県が新潟県や秋田県と同じ良質の米の生産地だからだ。有明海に面する筑紫平野の一画を占める佐賀平野にある佐賀県は、品種改良や農業技術の成果で反当たり収穫量日本一をたびたび誇った。政府の減反政策で収穫量が減ってからは、おいしい米づくりを目標にしている。おいしい米があれば、おいしい酒ができる。日本酒を好む県民になったのは当然というわけだ。さらに佐賀県の県民性も影響しているのかもしれない。佐賀県が誇る鍋島藩時代の名著『葉隠』は、一徹を貫くのを是とする「武士道」の精神をあらわしているし、明治のはじめに、征韓論をめぐって下野した江藤新平が、新政府に対して佐賀の乱を起こさざるを得なくなったのも、こうした気質のせいだろう。「自分だけ目立つことをするのを嫌う」「昔からあるしきたりを守る」とあるアンケート調査に答えた人が多いというのも、この精神に由来しているのではないだろうか。焼酎ブームでみんなが飲むからといって、長く親しんだ日本酒をないがしろにするなど、佐賀県民の沽券にかかわるということだろうか。
焼酎が多く飲まれている九州で、なぜか日本酒を愛する佐賀県人
【出典】![]() |
東京書籍(著:東京雑学研究会) 「 雑学大全2 」 |
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雑学大全2について | ||
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雑学大全2

- 【辞書・辞典名】雑学大全2[link]
- 【出版社】東京書籍
- 【編集委員】東京雑学研究会
- 【書籍版の価格】2,160
- 【収録語数】1,000
- 【発売日】2004年8月
- 【ISBN】978-4487801305