見出し語 全文検索 [ランダム検索]

  • 今日のこよみ
    ・2019年(平成31年/)
    ・12月(師走/December)
    ・19日
    ・木(Thursday)
    ・二十四節気
    ┣「大雪」から12日
    ┗「冬至」まで3日
    先負
    ・十支:(かのえ)
    ・十二支:(とら)
    月齢:22
    月名(旧歴日):下弦の月/下つ弓張(しもつゆみはり)
気づいた点・不具合・要望など、何でもひとことくださいませ



※返信が必要な場合は問い合わせフォームへお願いします 送信

 まえがき



人間、生まれてから死ぬまでに「成長」と呼ぶのは何歳頃まででしょうか?
四歳の子どもが五歳になったことを「また一歳、年老いたね」とは言いません。八〇歳の人が八一歳になったとき、「成長しましたね」とも言いません。ひとつ年をとることは同じでも、そのとらえ方は変わってきます。
しかし、心理学では成長期だけでなく、生まれてから死ぬまでを「発達」と呼びます。人間は、最後の最後まで発達し続けると言えます。
社会に出たばかりの二十代の頃は、まだ自分にはいろいろな可能性があるような気がしていましたが、「定年」が視野に入ってくる年代になると、これからの人生をどう位置づけていくのか、若い頃とはまた別の悩みも湧いてきます。
社会の最前線からはリタイアしても、今の世の中で五〇歳、六〇歳を「老年」と呼ぶのは早過ぎます。見た目だって、自分の親世代の六十代の頃に比べたら断然若い。電車の中で躊躇なく若者に席を譲られたら、ちょっとどうかと思います。
若い人が思うほど、今の中高年は古びてはいないのです。
厚生労働省が発表する「平均寿命」「平均余命」の指標となる「生命表(完全生命表)」というものがあります。平成二二年の日本人の平均寿命は、男性が七九・五五歳、女性が八六・三〇歳。五〇歳のときの平均余命は、男性で三一・四二歳、女性で三七・五二歳です。
平均余命とは、たとえば現在五〇歳を迎えている男性は、平均してあと三一年くらい生き延びられ、女性はまだまだ三七年以上ありますよ、という数字です。
これを聞いて、
「あと三〇年しかないのか。人生ももう後半だな ......」と思うでしょうか。
「まだあと三〇年もあるのか。人生の前半戦が終わったばかり。後半戦はこれからだな」と思うでしょうか。
三〇年という時間は相当に長いものです。今日生まれた赤ん坊が三〇歳になるまでの年月であり、成人式を迎えた人が五〇歳になるまでの年数です。そろそろ老いを感じる年頃になっても、そんなに長い時間がまだこの先に連なっているのです。
その年月をどう生きるか、どう生かすか。まだまだいろいろ愉しめることがあるでしょ
う。何か目標を立てて、やりとげる時間も十分にあるのではないでしょうか。
せっかくこの世に生まれたのですから、満足して生ききり、やすらかにあの世にいきたいものです。終わりよければすべてよし。人生の後半戦を充実させれば、自分の一生は幸せだった、ということになるのではないでしょうか。
渋谷昌三

【出典】 日本実業出版社(著:渋谷昌三(目白大学教授))
60歳からの人生を愉しむ心理学

JLogosエディター

JLogos編集部

JLogos編集部です。…>>続き

キュレーターページ(外部)

まとめ一覧

プロフィールを見る

プロフィールを閉じる


  • 8615369
    0
    しおり
  •      
  •      




   



A D

60歳からの人生を愉しむ心理学について
多くの人が60歳からの「人生の後半戦」「定年後」に対して、ネガティブなイメージを抱きがちです。本書では「老い」に無理に抵抗することなく、「豊かに」「軽やかに」「上手に」愉しみながら年を重ねていくコツを心理学的なアプローチを中心に紹介します。
この言葉が収録されている辞典

 60歳からの人生を愉しむ心理学


  • 【辞書・辞典名】60歳からの人生を愉しむ心理学[link]
  • 【出版社】渋谷昌三(目白大学教授
  • 【編集委員】渋谷昌三(目白大学教授)
  • 【書籍版の価格】
  • 【収録語数】
  • 【発売日】
  • 【ISBN】