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今日のこよみ ・2019年(平成31年/猪)
・12月(師走/December)
・19日
・木(Thursday)
・二十四節気
┣「大雪」から12日
┗「冬至」まで3日
・先負
・十支:庚(かのえ)
・十二支:寅(とら)
月名(旧歴日):下弦の月/下つ弓張(しもつゆみはり)
4.一茶案【いっさあん】
- 昭和初期、そばの世界は、多くが機械製麺に変わり、手打ちの店は十指を数えることも難しくなった。第二次世界大戦中、そば粉は物資統制下にあり、そば屋は営業出来なくなった。戦後は、そば粉の流通があっても衛生の見地から、機械の工程のみのそばだった。一九七〇年代になり経済成長期を迎えると、江戸以来のそばの技術低下に危機感を抱いた東京の「本むら庵」の小張信男氏は手打ちの復興を試みる。また、「一茶庵」の創業者片倉康雄氏も、昭和四十八年(一九七三)、多田鉄之助と「日本そば大学講座」を開設し、技術の普及に力を入れた。氏は大正十五年(一九二六)、一茶庵を新宿に開き、昭和八年(一九三三)、大森に移転。魯山人との親交もあり、この店で、そば料理を完成させた。同十七年(一九四二)、戦争のため閉店。戦後の同二十九年(一九五四)、足利で再開し、その後、手打ちそばの技術の指導普及により、全国のそば職人に影響を与えた。長坂の名店「翁」の高橋邦弘氏なども、その一人だろう。
一茶庵は、新しい流れを、手打ちの技術と共に作ったが、その暖簾の系譜は、大きく分けて四つある。本店の家族および親族、暖簾分け、そば講座、次男英晴氏の教室からの流れ、である。
手打ち復興を導いた一茶庵のそばは、江戸的に、細くて繊細、つゆは濃い。それに、五色そば、焼き味噌は出色だ。
【出典】![]() |
東京書籍(著:見田盛夫/選) 「 東京-五つ星の蕎麦 」 |
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東京-五つ星の蕎麦について | ||
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この言葉が収録されている辞典 |
東京 五つ星の蕎麦

- 【辞書・辞典名】東京 五つ星の蕎麦[link]
- 【出版社】東京書籍
- 【編集委員】見田盛夫/選
- 【書籍版の価格】1,836
- 【収録語数】217
- 【発売日】2006-12-01
- 【ISBN】978-4-487-80147-3