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今日のこよみ ・2019年(平成31年/猪)
・12月(師走/December)
・19日
・木(Thursday)
・二十四節気
┣「大雪」から12日
┗「冬至」まで3日
・先負
・十支:庚(かのえ)
・十二支:寅(とら)
月名(旧歴日):下弦の月/下つ弓張(しもつゆみはり)
札つき【ふだつき】
- どうしようもない悪いやつのことを「札つきのワル」という。一度や二度じゃなく、何度も何度も悪いことをして定評のある悪いやつが「札つき」。いったい何の札がついているというのだろうか。実は、この言葉は、江戸時代にあった「勘当」という制度からくる言葉である。勘当とは、ご存知の通り、親子の縁を切ってしまうことだ。いまでも言葉としては残っているし、ドラマなどでは怒って興奮したお父さんが「勘当だ! 出て行け!」などとやっていたりもするが、江戸時代には、この勘当が正式な社会制度として成り立っていた。どうしてかというと、江戸時代に重大な罪を犯した場合、当人はもちろんだが、その親や兄弟はもちろん、ときには親戚一同といった周囲まで罰せられることが多く、それだけ連帯責任は強くて家族の関わりも深かった。どうしようもない子を持った親は仕方がないにしても、どうしようもない兄弟を持った子どもはかわいそうである。そのため、不良息子や娘を抱えた親たちは、自分たちの生活とほかの兄弟を護るために、事前に問題のある子を届け出て勘当したのである。当時は勘当にもいくつかの種類があって、そのなかで最も重い勘当が「久離」と呼ばれるものだった。子どもと縁を切ったことを奉行所に届け出て、これが受理されると、人別帳に「久離」と書かれた札(付箋)がかかってしまうのだ。そう、その札が、「札つき」の由来である。親から見捨てられたこの人たちが「札つき者」と呼ばれて徹底的にマークもされた。これが理由となって、悪いことをしてばかりいる人間を「札つき」と呼ぶようになった。実際に札つきになってしまったワルたちの心中も決して穏やかではなかっただろう。本当の悪を犯す前に、親からお上を通してきっぱりと見離されてしまうのだから。
「札つきのワル」の札って、どんな札?
【出典】![]() |
東京書籍(著:東京雑学研究会) 「 雑学大全2 」 |
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雑学大全2について | ||
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この言葉が収録されている辞典 |
雑学大全2

- 【辞書・辞典名】雑学大全2[link]
- 【出版社】東京書籍
- 【編集委員】東京雑学研究会
- 【書籍版の価格】2,160
- 【収録語数】1,000
- 【発売日】2004年8月
- 【ISBN】978-4487801305