-
今日のこよみ ・2019年(平成31年/猪)
・12月(師走/December)
・19日
・木(Thursday)
・二十四節気
┣「大雪」から12日
┗「冬至」まで3日
・先負
・十支:庚(かのえ)
・十二支:寅(とら)
月名(旧歴日):下弦の月/下つ弓張(しもつゆみはり)
金庫【きんこ】
- 耐熱金庫の寿命は二〇年というのが常識らしい。一見、鉄の塊によってがっちり守られているから、有効耐用年数は半永久的だろうと思いがちだが、意外ときっちりとした「寿命」が定められている。耐火金庫の耐久性は日本工業規格(JIS)が定めた基準に基づいて決められる。炉内で〇・五?四時間加熱する耐火試験の結果、「一般紙用金庫」は、金庫内の最高温度が一七七度以下で、なかの新聞紙が判読できること。「磁気テープ用」は、最高温度が六六度以下、内部湿度八五パーセント以下。「フロッピーディスク用」は、最高温度が五二度以下、内部湿度八〇パーセント以下であることが合格の基準となる。さらに九・一メートルの高さから落下させた後に再び加熱する試験も併用される。以上のように厳しい審査を通過してきた耐火金庫。それなのに寿命年数があるとはいったいどういうわけか。その理由は耐火金庫の構造にあった。耐火金庫の内側と外側の鋼板の間には、発泡コンクリート、耐火材(珪藻土と石膏を混ぜたもの)が詰め込まれている。この発砲コンクリートのなかはたくさんの穴があいていて、そこにはたくさんの水分を含んでいる。つまり、耐火金庫内には水分が隠されていたのだ。火災が起こり、金庫の外の温度が上昇すると、発泡コンクリートに含まれている水分が気化し、この気化熱で金庫内の温度を下げると同時に、気化した水分が扉の隙間から金庫外に噴出するために、炎の侵入を防ぐというしくみになっている。よって、耐火金庫は厚い鉄によってのみ守られているだけではなく、水分によっても守られているのである。しかし、ここで一つ弱点がある。水分は蒸発するのだ。発泡コンクリート内の水分は時を経て少しずつ自然気化し、約二〇年で四〇パーセントの水分が失われてしまうという。これでは、いざというときに本来の役割を果たすことができない、単なる大きな鉄の塊と化してしまうのだ。
耐火金庫に耐用年数があるのは、「水分」が蒸発するため?
【出典】![]() |
東京書籍(著:東京雑学研究会) 「 雑学大全2 」 |
A D |
雑学大全2について | ||
|
この言葉が収録されている辞典 |
雑学大全2

- 【辞書・辞典名】雑学大全2[link]
- 【出版社】東京書籍
- 【編集委員】東京雑学研究会
- 【書籍版の価格】2,160
- 【収録語数】1,000
- 【発売日】2004年8月
- 【ISBN】978-4487801305