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医者【東京雑学研究会編】
- 「ヤブ医者」といえば治療の下手な医者のことだが、なぜ治療の下手な医者のことをヤブ医者と呼ぶのか?
古くは医者のことを「薬師」と呼んでいた。南北朝後期から室町初期にかけて作られた『庭訓往来』という書物では「薮薬師」という言葉が三流の医者という意味で使われていた。また、この頃の狂言でも「薬種も知らぬやぶくすし」と揶揄の表現として使われていたのだ。
ではなぜ「薮」が「下手」や「三流」の意味になったのだろうか。
薮とは雑草や背の低い雑木が密生している場所か竹薮のことで、治療行為の上手下手とはあまり結びつかないように思えるのだが……。
このことを説明する最も有力な説は「ヤブ」は「野巫」からきたものとするものだ。
「野巫」とは巫医、つまり呪術と医薬で治療をした、いわば祈祷師やまじない師のような人々のことだ。まじないによる治療では治るものも治らなかった場合も多かっただろう。その結果、治療が下手な医者のことを「野巫医者」と呼ぶようになった。
「野巫」に「薮」の字があてられたのは、野巫の多くが草深い田舎に住んでいたことから、野巫イコール薮の生い茂る田舎という連想が生まれ、「薮」の字が使われだしたのだろうと考えられる。
ほかにもヤブ医者の語源には次のような説がある。
昔、京都に薮という名前の名医がいた。しかし弟子たちの腕が非常に悪かったため薮医院の評判が下がってしまい、下手な医者を「ヤブ医者」と呼ぶようになった。
また、腕の悪い医者が、薮の中で引っこ抜いてきた得体の知れない雑草を薬草として治療に使っていたからとか、竹薮のようにちょっとした風(風邪)にもすぐ騒ぐからといった説もある。
ちなみに、ヤブ医者にもなれないような低レベルの医者のことを「薮にもなれない」という意味で「タケノコ(竹の子)医者」などと言うこともある。
§下手な医者をなぜ「ヤブ」と呼ぶ?
【出典】![]() |
東京書籍(著:東京雑学研究会) 「 雑学大全 」 |
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雑学大全

- 【辞書・辞典名】雑学大全[link]
- 【出版社】東京書籍
- 【編集委員】東京雑学研究会
- 【書籍版の価格】2,160
- 【収録語数】1,000
- 【発売日】2004年8月
- 【ISBN】978-4487799473