-
今日のこよみ ・2019年(平成31年/猪)
・12月(師走/December)
・19日
・木(Thursday)
・二十四節気
┣「大雪」から12日
┗「冬至」まで3日
・先負
・十支:庚(かのえ)
・十二支:寅(とら)
月名(旧歴日):下弦の月/下つ弓張(しもつゆみはり)
- 銀も金も玉も何せむにまされる宝子に如かめやも
- 【名言名句】
銀も金も玉も何せ
むにまされる宝子に如かめやも
【解説】
銀も金も宝石も、どれほどの価値があるだろう。子ども以上に価値ある宝物があるだろうか。
この歌は次のような長歌の反歌としてうたわれたものである。「瓜食めば子ども思ほゆ、栗食めばましてしのばゆ、何処より来りしものぞ、眼交にもとなかかりて、安寝し為さぬ」。瓜を食べれば子どもを思うし、栗を食べればなおさら子どもを思い出す。いったいどこから来たものだろうか、子どもたちのことばかり、まぶたに浮かんで、よく眠ることができない。親の子を思う深い愛情の伝わってくる歌である。
【作者】山上憶良
【生没年】660~733頃
【職業】歌人
【出典】『万葉集』
【参考】山上憶良は奈良時代の宮廷官僚であったから、現代でいえば、公務員といったところか。七〇二年に四十二歳で遣唐録事として唐に渡り、七〇七年ころ帰国している。晩年には大友旅人と交流があったことも知られる。
儒教や仏教の素養があり、作品に大きく影響している「人生詩人」といわれるように、生活の断片をとらえた歌が多く、現代の父親像と相通じるこんな歌も残している。「憶良らは今は罷らむ子泣くらむそれその母も吾を待つらむぞ」。宴会を中座するときに詠んだもので、子どもも泣いているころでしょうし、妻も私を待っていますので、私はもうおいとまします、というのである。ほのぼのとした家庭が想像される歌である。憶良の歌は、長歌の多いこと、恋の歌のないこと、自然を詠んだ歌が少ないことなども特徴である。万葉集に七〇首以上が入集している。
【出典】 |
あすとろ出版(著:現代言語研究会) 「 名言名句の辞典 」 |
▼お隣キーワード:子どもは空を飛ぶ鳥である気がむけば飛んでくるし気に入らなければ飛んでいってしまう 子どものからだも自然であるやわらかい皮膚、筋肉はらわた、血、それに骨魂のもとである神経や脳みそさ 児孫のために美田を買はず 子どもを不幸にするいちばん確実な方法はいつでも、なんでも手に入れられるようにしてやることである
A D |
名言名句の辞典について | ||
|
この言葉が収録されている辞典 |
名言名句の辞典
- 【辞書・辞典名】名言名句の辞典[link]
- 【出版社】あすとろ出版
- 【編集委員】現代言語研究会
- 【書籍版の価格】1,728
- 【収録語数】700
- 【発売日】2008年4月
- 【ISBN】978-4755508141