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 ストレスと食事【すとれすとしょくじ】


男は辛いもの 女は甘いもの



 人は意識しないところで、さまざまな調節をしながら日常生活を送っています。これを東洋医学の目で分析すると、とても面白いことがわかります。その一つである、食事とストレスについてお話ししてみます。
 東洋医学では、人は肝の疏泄という機能でストレスに対応していると考えます。しかし強過ぎるストレスは、肝の疏泄の障害となって肝の気を鬱滞させ、肝鬱という病証を形成します。
 五行論では肝は「木」に属し、「金」や「土」と相克関係(相互に抑制する関係)にあります。「金」に属する味は「辛」(香りのある辛さ)であって、この味には発散する作用があり、「金」に属す臓器である肺に働いて発汗を促し、感冒を治療することができます。昔からカゼにねぎ湯やしょうが湯を用いてきたのは、この作用によります。
 またこの「辛」は、相克関係にある肝の疏泄にも作用し、気分を発散してストレスを解除することができます。ですから、ラーメンなどを食べるときに胡椒をいっぱいかけているような人を見かけたら、ストレスが強いんだな、といたわりの気持ちで接してあげてください。
 近年、女性の社会進出に伴って、ストレスも増加しているのか、辛いものを好む女性が増えてきているように感じられます。しかし東洋医学的見地からすると、一つの危惧を感じます。というのは、男性はストレスに「辛」で発散を促してもあまり問題はありませんが、女性にはときとして問題が起こることがあるからです。
 肝には疏泄のほか「蔵血」という作用があり、全身の血液量を調節していると考えられている関係から、毎月生理で出血する女性にとっては、肝血が重要な役割を持つとされています。しかし「辛」で発散を促すと、乾燥を誘発してしまうので、女性が過度に摂取すると肝血が損傷されて、トラブルの原因になるのです。
「土」に属する味は「甘」です。甘味には緩和の作用と補う作用があります。相克関係にある「木」の肝に対しては、肝血を損なわないようにしながら、緊張を緩和する作用をもたらします。そこで多くの女性はストレスがたまると、体が勝手に甘いものを要求するようになるのです。女性の甘いもの好きは、東洋医学的に見ても理由のあることだったというわけです。

【出典】 日本実業出版社(著:関口善太)
東洋医学のしくみ

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  • 【辞書・辞典名】東洋医学のしくみ事典[link]
  • 【出版社】日本実業出版社
  • 【編集委員】関口善太
  • 【書籍版の価格】1,620
  • 【収録語数】115
  • 【発売日】2003年7月
  • 【ISBN】978-4534036179










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