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今日のこよみ ・2019年(平成31年/猪)
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ランドセル【らんどせる】
- ランドセルとは、オランダ語の「ランセル」がなまったもので、もともとは「背嚢」を意味する言葉である。一八五〇(嘉永三)年に高野長英が訳した『三兵答古知幾』(戦術書)に「ラントス」の語が出ているが、衣料を貯えるものとしてランドセルが初めて登場したのである。ちなみに背嚢とは、いわゆるリュックサックのことであり、背に負う袋という意味である。これは、江戸時代に幕府が洋式軍隊を導入するときに、兵士が背負うものとして輸入した。明治時代に帝国陸軍にて将校用リュックサックとして制定され、以後終戦まで使用され続けた。このように、ランドセルとは最初は陸軍用で背嚢と称して使用されていたのだが、大正天皇が学習院初等科に入学されたとき、伊藤博文が通学用の背嚢としてランドセルを献上した。これが通学用のランドセルのはじまりであるといわれている。その後、学習院などが校規として背嚢を採用したことから、広くランドセルが使われるようになった。しかし、大正天皇へランドセルを献上したのは、実は学習院の第四代目の院長、三浦梧楼中将であるという説もある。現在のランドセルの形を考案したのは、当時の学習院院長、乃木希典であったという説も伝えられている。いずれにせよ、現在でも通学にランドセルというのは、日本全国変わらないスタイルになっている。最近では、丈夫さ、手入れが簡単、軽いのがよいという要望から、人工皮革が主流になりつつある。また、従来からの学習院型以外にも、上蓋を半分被せるだけの形状のものも登場してきている。さらに、色は黒か赤が主流だったが、ピンク、緑、茶、青などのカラフルな色も発売されている。一部の小学校では「ナップランド」や「ランリック」というランドセルとリュックの中間的なスタイルの合成繊維製の背負いカバンを指定している学校もあるようだ。ランドセルも時代とともに、様変わりしてきているのだ。
オランダ語「ランセル」が語源で、もとは軍人のリュックサック
【出典】![]() |
東京書籍(著:東京雑学研究会) 「 雑学大全2 」 |
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雑学大全2

- 【辞書・辞典名】雑学大全2[link]
- 【出版社】東京書籍
- 【編集委員】東京雑学研究会
- 【書籍版の価格】2,160
- 【収録語数】1,000
- 【発売日】2004年8月
- 【ISBN】978-4487801305