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今日のこよみ ・2019年(平成31年/猪)
・12月(師走/December)
・19日
・木(Thursday)
・二十四節気
┣「大雪」から12日
┗「冬至」まで3日
・先負
・十支:庚(かのえ)
・十二支:寅(とら)
月名(旧歴日):下弦の月/下つ弓張(しもつゆみはり)
- マッハ【まっは】
- 飛行機やミサイルなどの速さをあらわす「マッハ」という単位は、人の名前に由来している。M(マッハ)1は秒速約三四〇メートル。国際標準大気を伝わる音の速さが基準になっている。これを定義づけたのがオーストリアの物理学者エルンスト・マッハ(一八三八?一九一六)だ。超音速の研究によって功績を残したが、物理学以外にも哲学、科学史、心理学、生理学、音楽論など研究分野は驚くほど多岐にわたる。そんなマッハだが、意外にも少年時代はそんなに勉強ができる子どもではなかった。モラビア(現・チェコ)で貴族の家庭教師の子として生まれ、父の教育のおかげで実験や数学に興味は示したものの、ギムナジウムになじめず退学したりしている。ところが父の書斎にあったカントの本を読んでから彼の態度は一変、ウィーンの大学で学んだ後、数々の大学で教壇に立つかたわら、研究に打ち込んだ。「マッハの原理」によると、物体の慣性力は全宇宙に存在するほかの物質との相互作用によって生じるとされる。たとえば私たちが動くと、宇宙のあらゆる存在に光の速さ(一秒間で地球を七回り半する速さ)で伝わり、逆に私たちも宇宙のあらゆる存在の影響を受けている。こうした考え方はもちろん、それまで万全だと思われていたニュートン力学の矛盾点を明らかにしたことは、かのアインシュタインにも影響を与え、後の相対性理論が生まれるきっかけにもなったといわれている。しかし皮肉なことに、マッハ自身は死ぬまで相対性理論は認めなかったという。また、明るい部分に隣接する暗い部分はより暗く、暗い部分に隣接する明るい部分はより明るく見えるとする「マッハ効果」や、濃い色から薄い色へグラデーションになるように色を配置したときに、その境目が白い帯のように見えるという「マッハの帯」は、現在のデジタル映像技術に多大な影響を与えている。
飛行機の速さをあらわす「マッハ」は、人の名前
【出典】 |
東京書籍(著:東京雑学研究会) 「 雑学大全2 」 |
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雑学大全2について | ||
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この言葉が収録されている辞典 |
雑学大全2
- 【辞書・辞典名】雑学大全2[link]
- 【出版社】東京書籍
- 【編集委員】東京雑学研究会
- 【書籍版の価格】2,160
- 【収録語数】1,000
- 【発売日】2004年8月
- 【ISBN】978-4487801305