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今日のこよみ ・2019年(平成31年/猪)
・12月(師走/December)
・19日
・木(Thursday)
・二十四節気
┣「大雪」から12日
┗「冬至」まで3日
・先負
・十支:庚(かのえ)
・十二支:寅(とら)
月名(旧歴日):下弦の月/下つ弓張(しもつゆみはり)
コーヒー【こーひー】
- 日本でもかなりのコーヒー党が増えているが、北欧諸国の人々はもっとコーヒー好きである。なかでも年間消費量がアメリカの倍以上にもなるというスウェーデンには、コーヒーにまつわる興味深い話がある。カフェインの作用で覚醒効果や血流を高める効果があるとか、利尿作用があるなど、最近では科学的なコーヒー効果が確かめられているが、かつてコーヒーは体に悪いとか、胃を壊すなど、毒性があるかもしれないと疑われた時期があった。全日本コーヒー協会の話によると、一八世紀後半、スウェーデン国王のグスタフ三世が、コーヒーの安全性を確かめるために双子の死刑囚を使って、ある実験をしたのだという。それは、一人には紅茶を、もう一人にはコーヒーを毎日飲ませ続けるという実験だ。数十年もかけてその実験はおこなわれ、その双子の囚人はともに七〇歳を過ぎても元気に生き続けたという。皮肉なことに、当のグスタフ三世は一七九二年に暗殺され、その実験結果を知ることがなかったという。近年のコーヒーの毒性についての研究では、カフェインの作用についてだけ、大量に摂取した場合、強い不眠や心悸亢進、けいれんを起こす可能性があるという。だが、この大量というのは、体重一キロあたり一五?三〇ミリグラムのカフェインを摂った場合で、その量に達するには一度にコーヒーを一〇杯?二〇杯も飲まなければならない。また成人の致死量は一〇グラムといわれており、一度に一〇〇杯も飲まなければならない計算になる。ちなみにコーヒーには、前述の作用だけでなく、口臭の予防(ミルクを入れない場合)や、肝臓の活動促進によりアセトアルデヒドの分解を早めるので、二日酔いの防止にも効き目があるという。さらには、クロロゲン酸というコーヒーに含まれるタンニンの一種が、発がん物質の作用を抑制するという研究例もあり、まだまだ奥が深いともいえる。
死刑囚を実験台にコーヒーの「毒」を確かめた国王
【出典】![]() |
東京書籍(著:東京雑学研究会) 「 雑学大全2 」 |
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雑学大全2について | ||
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雑学大全2

- 【辞書・辞典名】雑学大全2[link]
- 【出版社】東京書籍
- 【編集委員】東京雑学研究会
- 【書籍版の価格】2,160
- 【収録語数】1,000
- 【発売日】2004年8月
- 【ISBN】978-4487801305