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今日のこよみ ・2019年(平成31年/猪)
・12月(師走/December)
・19日
・木(Thursday)
・二十四節気
┣「大雪」から12日
┗「冬至」まで3日
・先負
・十支:庚(かのえ)
・十二支:寅(とら)
月名(旧歴日):下弦の月/下つ弓張(しもつゆみはり)
賀茂川【かもがわ】
- 京都市街地の中心部のやや東寄りを北から南へ貫いている清流を、土地の人たちは「かもがわ」と呼ぶ。北山から湧いた小川を集めて生まれた川で、京都市街地内の出町柳で東側から流れてきた高野川と合流し、南部で桂川に流入している。この川には、鴨川、賀茂川、加茂川といった三種類の文字が当てられることがあり、どれが正しいのか混乱してしまう。しかし京都の人は、名前の由来も含めて歴史を踏まえた上で、じょうずに使い分けている。「かもがわ」の名は、古代に大和から移住してきた豪族「かも」氏に基づくものだ。彼ら一族は「賀茂」氏とも「鴨」氏とも書いていたが、発音に漢字を当てはめた万葉仮名表記だった時代だから、二種類あっても不思議はない。その豪族が氏神として建立した神社の名が、北山山麓に位置する上賀茂神社と、ちょうど出町柳あたりに位置する下鴨神社である。そこで、高野川との合流地点より上流部分が賀茂川、合流した後の流れを鴨川というように使い分けるという習慣が生まれたのだった。その結果、合流地点から北西に、流れに沿って北山へ向かう道筋は賀茂街道、合流地点にかかる橋が賀茂大橋となり、この橋から下流が鴨川となる。だから、牛若丸が弁慶と出会ったのは、鴨川にかかる三条大橋、出雲の阿国が小屋がけで芝居をはじめたのも鴨の河原ということになる。現在、賀茂大橋のそばのバス停が「加茂大橋」となっているのは、賀茂川からの転用のようである。ただ、公式には混用は認められておらず、河川法上の表記は鴨川で統一されている。ただし、合流地点から上流部分には「一級河川 鴨川(賀茂川)」の標識が立てられ、国土交通省も地元民の気持ちを思いやっているようである。
京都の「かもがわ」は、賀茂川? 鴨川? 加茂川?
【出典】![]() |
東京書籍(著:東京雑学研究会) 「 雑学大全2 」 |
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雑学大全2

- 【辞書・辞典名】雑学大全2[link]
- 【出版社】東京書籍
- 【編集委員】東京雑学研究会
- 【書籍版の価格】2,160
- 【収録語数】1,000
- 【発売日】2004年8月
- 【ISBN】978-4487801305