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 アメリカ彦蔵【あめりかひこぞう】


リンカーンと出会ったことのある唯一の日本人



明治維新前の日本では、江戸幕府のもと鎖国政策をとり、外国人との交流をほとんど断っていた。そんななか、奴隷解放の父、リンカーンに会った日本人が一人だけ存在したのである。リンカーンとは、アメリカ合衆国第一六代大統領で、偉大な解放者として有名な人物である。奴隷制の拡張に反対し、彼の大統領就任はアメリカ合衆国を二分した。そのリンカーンに会った日本人は、アメリカに帰化してジョセフ・ヒコと称し、アメリカ彦蔵といわれた浜田彦蔵である。彼は一八五〇(嘉永三)年冬、江戸からの帰途海難に遭い、漂流五〇余日でアメリカ船に救助され、渡米する。いったんマカオに送られたが、ペリー艦隊に会えず再び渡米し、アメリカで教育を受け、一八五八(安政五)年にアメリカ市民となった。その間、ピアースおよびブキャナンの両大統領と会見し、一八五九(安政六)年、アメリカ領事の通訳として来日する。そのほかにも、日米修好通商条約の実施や遣米使節の派遣に関してなど、外交交渉の場で活躍した。そして、一八六二(文久二)年。日本に帰る直前に、リンカーンに会ったのである。彦蔵は、そのときのリンカーン大統領の印象を、「長身痩躯、黒みがかった髪に銀髪が混じって、わずかばかりの口ひげをたくわえ……」と書いている。リンカーンは彦蔵に対し、「遠いところからよく来てくれましたね」と語っていたそうだ。その後、彦蔵は一八六三(文久三)年、長州藩の外国船砲撃の際は、職責上ワイオミング号に乗り、下関砲撃(馬関戦争)に参加した。それから、横浜で商社を開き貿易に従事。英字新聞から訳出して『海外新聞』を発刊した。一八六九(明治二)年には大阪造幣局の設立に協力した際に、伊藤博文、木戸孝允とも関わっている。大蔵省に入ったのは、一八七二(明治五)年である。日本資本主義の父と呼ばれる、渋沢栄一のもとで国立銀行条例の編集に従事したのだ。このように、アメリカ彦蔵とは名前から察する通り、アメリカと日本の掛け橋になった人物でもある。鎖国で国が閉ざされた状態だったときにも、海難を乗り越えてアメリカで数々の外交交渉をおこなった功績は、今日の日本にも大きな影響を与えている。

【出典】 東京書籍(著:東京雑学研究会)
雑学大全2

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雑学大全2について
浜の真砂は尽きるとも,世に雑学の種は尽きまじ。新たな1000項目で帰ってきた,知的好奇心をそそる雑学の集大成第2弾。
この言葉が収録されている辞典

 雑学大全2


  • 【辞書・辞典名】雑学大全2[link]
  • 【出版社】東京書籍
  • 【編集委員】東京雑学研究会
  • 【書籍版の価格】2,160
  • 【収録語数】1,000
  • 【発売日】2004年8月
  • 【ISBN】978-4487801305










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