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短歌と俳句【東京雑学研究会編】
- 今日俳句や短歌は、それを職業とする俳人、歌人ばかりではなく、多数の素人の愛好者によって創作されている。特に俳句は、Haikuとして知られるほど、その輪は世界的な広がりを見せている。しかも、五、七、五という字数の決まりを持つ世界で最も短い詩として、俳句は高く評価されているのである。
短歌や俳句がこれほど普及したのには、いくつかの理由がある。一つは、極めて短小な定型詩で、専門家でなくても親しみやすいということ。万葉時代の長歌から五、七、五、七、七の短歌が生まれ、その上の句が独立した発句五、七、五が俳句になったのであるが、もし、日本の定型詩が長歌形式を保っていたとしたら、これほど多くの愛好者は生まれなかったに違いない。万葉の盛時ですら、柿本人麻呂のように長歌形式を駆使できた人は、ごく少数であったという。
二つめの理由は、短歌や俳句(川柳も同じ定型)は、かなり古い時代から、コミュニケーションの手段として用いられてきたということ。つまり、人と人の心をつなぐ挨拶である、手紙や「贈り物」の代わりである。それらがラブレターになったこともよく知られているところ。また、歌合せや連歌、連句というように、大勢で作り、互いに鑑賞し合う伝統が生まれたことも大きい。
短歌では五、七、五、七、七、俳句では五、七、五と、字数が最大の決まりになっているが、この字数の組み合わせはどうしてできたのであろう。万葉の長歌でもやはり五と七の字数の組み合わせで作られていた。
日本には奇数を聖なる数字と考える伝統があるようだ。例えば、七五三の行事、一三参り、伝統の生け花も奇数本を基本として生ける。短歌や俳句も五と七で区切るのは、五と七を尊ぶ信仰と関係が深いと言われている。
韻を踏む難しさがなく、字数を守って手軽に作れるこれら定型短詩は、これからも多くの人に愛されることだろう。歌会、句会、吟行が大はやりの今日である。
§短歌や俳句が五、七で区切られるのはなぜか?
【出典】![]() |
東京書籍(著:東京雑学研究会) 「 雑学大全 」 |
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雑学大全

- 【辞書・辞典名】雑学大全[link]
- 【出版社】東京書籍
- 【編集委員】東京雑学研究会
- 【書籍版の価格】2,160
- 【収録語数】1,000
- 【発売日】2004年8月
- 【ISBN】978-4487799473