-
今日のこよみ ・2019年(平成31年/猪)
・12月(師走/December)
・19日
・木(Thursday)
・二十四節気
┣「大雪」から12日
┗「冬至」まで3日
・先負
・十支:庚(かのえ)
・十二支:寅(とら)
月名(旧歴日):下弦の月/下つ弓張(しもつゆみはり)
- 夏目漱石【なつめそうせき】
- 10 2年間のロンドン留学中、4回も転居した夏目漱石…5番目の下宿が歴史的建造物として指定される
1900年9月、夏目漱石は文部省からイギリス留学を命じられ、単身赴任する。10月にロンドンに到着し、それから1902年12月までの丸2年、漱石は同地で英文学の研究をおこなった。
だが漱石にとって留学生活は、「倫敦に暮らしたる2年は尤も不愉快の2年なり。余は英国紳士のあいだにあって群狼に伍する1匹のむく犬の如く、あはれなる生活を営みたり」(『文学論』)とあるように、かなり苦痛だったらしい。
漱石は、留学した2年間に4回転居している。
最初は、エバ・スタンレイの下宿に住んだが、食事の値段が高いので2週間でミス・マイルドの下宿へ転居。しかし、ここも家賃の関係から40日で引き払い、ブレット夫妻の下宿へ入居した。
ブレット夫妻は日本人贔屓で、下宿には漱石のほか、5人の日本人留学生がいた。2002年1月には、その当時実施されたイギリスの国勢調査の原本が公開され、そのなかに、ブレット家に下宿中の漱石らの記録が見つかっている。
ブレット夫妻は、経営していた学校で伝染病がはやったために学校を閉鎖、下宿も手放したため、漱石も4か月でこの家を出ている。
4番目に住んだ下宿も気に入らず、新聞広告を出して見つけた5番目の下宿で1901年7月から離英までの1年4か月余りを過ごした。
この、漱石が一番長く住んだ下宿が2002年2月、「イングリッシュ・ヘリテージ」という公的機関に史跡指定された。建物はすべて当時のままだそうで、ここを訪問すれば、漱石のロンドン時代を偲ぶことができる。
【出典】 |
日本実業出版(著:河合敦) 「 日本史の雑学事典 」 |
A D |
日本史の雑学事典について | ||
|
この言葉が収録されている辞典 |
日本史の雑学事典
- 【辞書・辞典名】日本史の雑学事典[link]
- 【出版社】日本実業出版社
- 【編集委員】河合敦
- 【書籍版の価格】1,404
- 【収録語数】136
- 【発売日】2002年6月
- 【ISBN】978-4534034137