見出し語 全文検索 [ランダム検索]

  • 今日のこよみ
    ・2019年(平成31年/)
    ・12月(師走/December)
    ・19日
    ・木(Thursday)
    ・二十四節気
    ┣「大雪」から12日
    ┗「冬至」まで3日
    先負
    ・十支:(かのえ)
    ・十二支:(とら)
    月齢:22
    月名(旧歴日):下弦の月/下つ弓張(しもつゆみはり)
気づいた点・不具合・要望など、何でもひとことくださいませ



※返信が必要な場合は問い合わせフォームへお願いします 送信

 平常無敵流平法【へいじょうむてきりゅうへいほう】



4 人を傷つけてはいけないという剣術…和をもって尊しとする平常無敵流平法
 山内蓮真が始めた平常無敵流平法は、大変不思議な剣術である。
「無敵之平法も亦、定まれる法躰なし」(『平常無敵書』)と蓮真自身が語っているように、この流儀には、構えとか、型といったものが一切存在しない。それに、敵と対峙したときは自分から技を仕掛けるなと教え、まず、己の心を鏡のごとく清明にして、相手の発する気を感じ取れと諭す。さすれば、おのずから敵の所作が明らかとなり、相手の動きに変化があれば、無意識のうちに自分もそれに反応することができ、決して敗れることはないと断言するのである。
 また、「無敵之平法は、和を専らにす」(『亦或人比書授之』)とあるように、平和な状態を最上のものと考え、剣術流派でありながら、安易に刀を用いて戦うことを堅く戒めている。「戦いとは人間の欲心から発するもので、試合をして人を傷つけるなど、もってのほかだ」と言うのだ。剣術は、戦って相手を倒すために学ぶもの。にもかかわらず、人を傷つけるなとは妙な剣術である。
 こんな話がある。蓮真が、京都所司代・板倉重矩に徒士として仕えていたときのこと、重矩の家臣で槍の達人とされる男が、蓮真のうわさを耳にして、しつこく試合を迫った。そのたびに断り続けた蓮真だったが、その男の屋敷に招かれたさい、ついに立ち合うはめになる。だが、蓮真は試合中、剣も抜かず木刀も使わなかった。近くにあった薪を手に取り、わざと相手に2本先取させ、最後の3本目は足蹴りで槍を叩き落とした。決して敵を傷つけることはしなかったという。

【出典】 日本実業出版(著:河合敦)
日本史の雑学事典

JLogosエディター

JLogos編集部

JLogos編集部です。…>>続き

キュレーターページ(外部)

まとめ一覧

プロフィールを見る

プロフィールを閉じる


  • 14625073
    0
    しおり
  •      
  •      



▼お隣キーワード:鐘巻自斎  宮本武蔵  高田三之丞  大坪流  

   


  1. 日本史の雑学事典>第6章 武術の巻>江戸時代    >    平常無敵流平法
  1. ◆「平常無敵流平法」の関連ワード

  2. 鐘巻自斎

  3. 宮本武蔵

  4. 高田三之丞

  5. 大坪流


A D

日本史の雑学事典について
歴史上の人物の意外な素顔や、有名な事件の驚くべき真相などを掲載。 教科書ではあじわえない歴史の奥深いおもしろさ、たのしさが収録されています。
この言葉が収録されている辞典

 日本史の雑学事典


  • 【辞書・辞典名】日本史の雑学事典[link]
  • 【出版社】日本実業出版社
  • 【編集委員】河合敦
  • 【書籍版の価格】1,404
  • 【収録語数】136
  • 【発売日】2002年6月
  • 【ISBN】978-4534034137










関連辞典
日本史の雑学事典 日本史の雑学事典 日本史の雑学事典 日本史の雑学事典