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針治療①【はりちりょう】
- ◆針の太さと長さ
一度でも針治療を受けたことがあれば、針が痛いものではないことはすぐに納得できるのですが、経験のない人は注射をイメージするためか、どうしても「痛いのではないか」と思ってしまうようです。
そこで、まず針治療に使用する針がどういうものなのかを説明していきましょう。
現在使用されている針の太さは、番号で見分けられるようになっています。日本では0番の針がもっとも細く、直径が0・14mm、もっとも太い50番で1・14 mm となりますが、中国では36番という針がもっとも細くて直径0・2 mm 、日本とは逆に番号が若くなるほど直径が太くなるという分類になっています。
治療で普通に使用されているのは、どちらの国でも細い側から5~6段階ぐらい(日本は0~5番、中国なら36、34、32、30、28番)までのごく細い針です。長さはもっとも短い五分(15 mm )から、日本では3寸(90 mm )、中国では7寸(210 mm )まで数種類用意されていて、治療する部位や目的によって使い分けられます。
針の材質はステンレス製が一般的で(金や銀製の針もある)、最近では注射針と同じように、感染症などを防ぐ目的で使い捨て用の針を使うところが増えています。
◆「痛い」のは鍼灸師の未熟さ
針が患者に与える刺激は、皮膚に刺すときの「切皮」と、刺したあとで針を操作する「手技」の2つに分かれます。
未経験者が不安に感じるのは「切皮」の瞬間でしょう。針に対する不慣れから緊張するかもしれません。しかし、使用する針の太さを考えれば、あまり痛くないことは容易に想像できます。
病院で使われる注射針の数分の一の太さしかありませんし、注射針のように先端に穴があるわけでもないので、ほとんど抵抗なく皮膚に刺し入れることができるのです。
ごくまれに、皮膚の痛点と呼ばれる部位や毛穴に針が入って痛みを感じることがあります。しかし、熟練した鍼灸師であればそういうミスはまず起こしませんから、「痛い」場合は針のせいではなく、その鍼灸師の打ち方の悪さが原因と考えていいでしょう。
針を刺す深さは、刺す部位によって違ってきますが、一般的には二分(6 mm )から一寸五分(45 mm )程度が多くなります。もちろん、場合によっては、体表面と平行に横方向へ7寸(210 mm )まで刺すというようなケースもありますが、これはかなり特殊なケースで、通常はいくつかある候補から操作しやすいツボを選択します。
また、眼球や内臓、頭蓋内へ針を打つことはありません。
治療に使用される針
【出典】![]() |
日本実業出版社(著:関口善太) 「 東洋医学のしくみ 」 |
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東洋医学のしくみについて | ||
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この言葉が収録されている辞典 |
東洋医学のしくみ事典

- 【辞書・辞典名】東洋医学のしくみ事典[link]
- 【出版社】日本実業出版社
- 【編集委員】関口善太
- 【書籍版の価格】1,620
- 【収録語数】115
- 【発売日】2003年7月
- 【ISBN】978-4534036179