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 経絡【けいらく】


「経絡」は東洋医学の基本



◆気・血・津液を運ぶ通路
 経絡というのは、「経脈」と「絡脈」をくっつけた用語です。鍼灸の治療院には経絡を描いた人体図や模型が置かれていますから、それを見れば、体内を網の目のように走っている「何か」の通路であることは想像がつくでしょう。
 経絡が何かを知るには、人体の生理観からもう一度考えてみる必要があります。私たちの体内では、飲食物、呼吸、それに両親からの先天的エネルギー(精)などが、五臓六腑の機能によって体に合うように作り変えられています。これが現代医学では栄養素となるのですが、東洋医学では気・血・津液に当たります。この気・血・津液を全身各部位に運び、さまざまな機能に関わらせているのが経絡ということになります。
 東洋医学では、現代医学で伝達系(神経系)、循環器系、筋肉系などに分けられる機能を、すべて経絡でひとくくりにしています。作用的には神経と血管をまとめたような存在といえるかもしれません。
 生理機能や運動機能を促す気を全身に運ぶときの経絡は、伝達系の役割を果たし、血・津液を運ぶときは循環系の役割を果たすわけです(津液には三焦という別の経路があるので主に血)。
 しかし、神経なのか血管なのかという議論には発展しません。気と同じように、経絡も物理的に確認できるものではありませんし、神経や血管の機能だけでは説明できない機能も持っているからです。
 筋肉系に近い経絡には、経筋というものがあります。主に、運動器系の病気治療に用いられます。

◆気と血の相互作用
 鍼灸では、患部とかけ離れた部位から治療することが珍しくありません。偏頭痛の人に対して、足の第四指にある「竅陰」というツボに針を打って治療することもあれば、手足など末端の血行障害を治すのに、腰や背中のツボを使うこともあります。
 これが先ほど「神経や血管の機能だけでは説明できない」と述べた理由で、解剖学的にどうつながっているかの説明はつかないのですが、東洋医学では経絡が気血を運び、気と血の間には相互作用があるから可能なのだと考えています。
 このような気と血の相互作用は、以下の言葉でよく表現されます。
・気は血の帥
(気は血を生成し、運搬し、統制する
・血が気の母
(血は気を乗せて運ぶ)
 たとえば、手足の血の循環がよくなるとイメージするだけで、実際に血行がよくなることがあります。現代医学だと「緊張がとれた結果だ」となるのかもしれませんが、東洋医学では、意識が血流を促進した、すなわち「気が血を押し進めた」とみるのです。

【出典】 日本実業出版社(著:関口善太)
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  • 【辞書・辞典名】東洋医学のしくみ事典[link]
  • 【出版社】日本実業出版社
  • 【編集委員】関口善太
  • 【書籍版の価格】1,620
  • 【収録語数】115
  • 【発売日】2003年7月
  • 【ISBN】978-4534036179










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