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 火力発電所


2011年3月の東日本大震災以降、電力への関心が高まっている。その電力の多くを供給する火力発電について見てみよう。



日本のエネルギー(石油や天然ガスなど)の輸入額は年々増加している。

貿易赤字も問題になる中、火力発電所の発電効率が高くなっているという明るい話題もある。

本題に入る前に、発電法のおさらいをしておこう。

現在の主要な発電法は火力、水力、原子力の三つだが、これらは「発電機を回して発電する」という点では同じだ。

発電機のしくみはおもちゃのモーターと同様で、軸を回すと電気が起こるという原理を利用している。

軸を回すのに、蒸気を使うのが火力・原子力発電であり、水流を使うのが水力発電である。

最近の火力発電は、蒸気の代わりに高温ガスも利用する。

これをガスタービン発電という。

基本的にはジェットエンジンと同じ構造で、高温に燃焼したガスをタービンに吹きかけて回転させる。

ガスタービン発電は発電効率がいい。

例えば、2009年稼働(かどう)の東京電力川崎発電所の発電機は、59パーセントの変換効率をうたっている。

この川崎のガスタービン発電機は、LNG(液化天然ガス)を燃料としたコンバインドサイクル発電の一種。

ガスタービンと蒸気タービンを組み合わせて発電する。

高熱ガスでガスタービンを回し、排熱で蒸気を起こして蒸気タービンを回す二段構えの発電法だ。

20年ほど前の火力発電の効率は40パーセント程度だったが、現在は60パーセント近くに高まっている。

つまり、エネルギー消費量が3分の2に減った計算になる。

世界の火力発電の効率は、現在でも40パーセントを割っているという。

もし、先のような発電機を全世界に広めたなら、二酸化炭素排出の削減に大いに寄与するだろう。

高発電効率を可能にしたのは高温ガスでタービンを回す技術だ。

高温であればあるほど発電効率は上がるが、タービンの材料が融(と)けてしまう危険がある。

そこで、ジェット機やロケットのエンジン技術を転用し、セラミックなどの新素材を採用することで、高温発電を可能にしたのである。



【出典】 中経出版
雑学科学読本 身のまわりのモノの技術vol.2

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著者
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 中経出版「雑学科学読本 身のまわりのモノの技術vol.2」


  • 【著者・監修】涌井良幸・涌井貞美[link]
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