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 リチウムイオン電池


最新鋭旅客機ボーイング787に搭載され、トラブルを起こしたことで有名になってしまったこの電池。どのような電池なのだろう。



現在、もっとも高性能な電池の一つがリチウムイオン電池である。

「発生電圧が高い」「エネルギー密度が高い」「メモリー効果がない」など、いいことずくめだ。

カメラや携帯電話、スマホなど、いたるところで利用されている。

この電池を理解するには、やはり電池の歴史をたどる必要がある。

有名な話ではあるが、電池は18世紀末にイタリア人のボルタが発見した。

銅と亜鉛(あえん)を塩水に浸(ひた)すと電気が起こることを見つけたのである。

この電池の発見で、人類は安定した電流を得てさまざまな実験ができるようになり、電気の世界を開拓できるようになったのだ。

このボルタの電池で、銅と亜鉛、塩水を他の2種の金属と水溶液(電解液という)に代替(だいたい)すると、さまざまな特性を持つ電池が作られる。

その代表が乾電池である。

「乾」とは、水溶液が液状でないことをいうが、おかげで電気をどこにでも持ち運べるようになった。

今でも、懐中(かいちゅう)電灯やリモコンなどで、そのありがたさを享受(きょうじゅ)している。

乾電池以外にもさまざまな電池があるが、ある種の金属と電解液とを組み合わせると、発電とは逆の反応を起こすこともできる。

これが「充電できる電池」だ。

このような電池を二次電池という(充電を前提にしない電池は一次電池)。

二次電池で昔から利用されているものが鉛蓄電池で、自動車のバッテリーとして現在も標準的に使われている。

そして、今話題の二次電池がリチウムイオン電池だ。

リチウムイオン電池は、正極にリチウムの酸化物、負極に炭素(カーボン)、電解液に六フッ化リン酸リチウム入りの有機溶剤を用いた電池。

発生電圧もエネルギー密度も従来の数倍で、現在の携帯機器の多くに利用されている。

リチウムイオン電池は歴史も浅く、しくみが完全に解明されているとはいえない。

しかも、電解液が有機溶剤で燃えやすいため、精密に製造して正しく管理しなければ発火の危険がある。

こういった意味で、〝飼いならされていない優駿(ゆうしゅん)〟の電池ともいえるのだ。



【出典】 中経出版
雑学科学読本 身のまわりのモノの技術vol.2

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『雑学科学読本 身のまわりのモノの技術vol.2』の紹介



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著者
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 中経出版「雑学科学読本 身のまわりのモノの技術vol.2」


  • 【著者・監修】涌井良幸・涌井貞美[link]
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