-
今日のこよみ ・2019年(平成31年/猪)
・12月(師走/December)
・19日
・木(Thursday)
・二十四節気
┣「大雪」から12日
┗「冬至」まで3日
・先負
・十支:庚(かのえ)
・十二支:寅(とら)
月名(旧歴日):下弦の月/下つ弓張(しもつゆみはり)
碁盤【東京雑学研究会編】
- 「碁盤の目のように整然と並んでいる」というような表現があるように、碁盤の升目は正方形である。縦も横もきっちり一九ミリだ。
さらに、「四角四面の碁盤の目のように几帳面」などというたとえもあるから、当然、碁盤も正方形だと考えている人も多いことだろう。
でも、実際に碁盤の前に座ればわかることだが、いざ座るとなって、「どの面が人の座るところなの?」と悩む人はいない。完全な正方形ならば、どの面に向かって座ろうが違和感がないはずなのに、なぜかきちんと二人が座る方向が自然にわかるのである。
これは、一見正方形に見える碁盤だが、実はほんの少し縦に長く作られているからなのである。一寸、つまり三・三センチだけ縦が長いのだ。
この碁盤を考え出したのは、江戸時代の本因坊・算悦。たとえゲームであろうと、碁も戦いである以上、相手との距離は少しでも遠いほうがいいだろうと考え、縦に一寸だけ長い碁盤を作らせたのである。
確かに、人間は相手と戦う場合、物理的な距離を少しでも置きたいと思うのが心情だ。碁敵という言葉があるように、どんなに親しい相手でも、いざ戦いが始まれば、丁々発止、友情も愛情もかなぐり捨てて敵愾心を燃やし、真剣に戦うのである。だからこそゲームは楽しいのであり、どんなゲームにせよ、勝っても負けても大喜び……なんて状況では、ちっとも面白くない。
たった一寸の差ではあるが、この距離が対決意識を高め、両者の戦いに臨む気持ちを盛り上げていくのである。この人間の心理を見極め、縦に少し長い碁盤を作らせた算悦は、なかなかの心理学者といえるだろう。事実、この算悦の考え出した碁盤は、長い年月を経た現代でも採用され続けており、碁を愛する人々の勝負に対する気持ちを盛り上げているのだ。
§碁盤は正方形ではなく、横よりも縦の方が長い!
【出典】![]() |
東京書籍(著:東京雑学研究会) 「 雑学大全 」 |
A D |
雑学大全について | ||
|
この言葉が収録されている辞典 |
雑学大全

- 【辞書・辞典名】雑学大全[link]
- 【出版社】東京書籍
- 【編集委員】東京雑学研究会
- 【書籍版の価格】2,160
- 【収録語数】1,000
- 【発売日】2004年8月
- 【ISBN】978-4487799473