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カリスマ【東京雑学研究会編】
- 「カリスマ美容師」「カリスマ店員」の人気は相変わらず高くファッション誌やコスメ番組のタイトルを賑わしている。
現代の言葉で「カリスマ(charisma)」は人々を信服させる強い魅力や特殊な能力を持つ人のことをいう。特に日本語では教祖的存在だとか、飛び抜けて人気や能力のある人、を指して使われることが多い。
しかし、「カリスマ」も「アイドル」と同じように、聖書に語源のある言葉なのだ。
「カリスマ」は本来はギリシア語で、聖書の中では奇蹟を起こして預言を行うという、神から授かった特殊な能力のこと。つまり「神様の恵みの賜物」あるいは「聖霊の賜物」といった、非常に神聖な意味で使われている。これを授けられた人は例えば旧約聖書に登場する古代ユダヤの王ダビデや出エジプトの英雄モーセなどだ。
また、新約聖書でも次のように書かれている。
「恵みの賜物は罪とは比較になりません。一人の罪(アダムが知恵の木の実を食べたこと)によって多くの人が死ぬことになったとすれば、なおさら、神の恵みと一人の人イエス・キリストの恵みの賜物とは、多くの人に豊かに注がれるのです」(「ローマの信徒への手紙」五章一五節)
この「恵みの賜物」を「カリスマ」に置き換えてみると、この言葉の神聖なニュアンスもわかりやすいのではないだろうか。
広い意味では、カリスマは特定の人物に宿っているとされる特殊な能力や天才的な資質を指す。この超自然的な才能を持つ、文字通り「カリスマ的」な人物は神様からつかわされた宗教的指導者だったり、誰からも尊敬される優れた司祭を指す言葉なのだ。
だから「セレブ御用達の超人気カリスマ美容師」「ギャルイチオシのカリスマ店員」といった使い方を見たら、聖書が書かれた時代のキリスト教徒は卒倒するかもしれない。まあ「特殊な能力」という意味では、本来の「カリスマ」の意味を踏まえているといえないでもないが……。
§「カリスマ店員」「カリスマ美容師」という使い方は間違い?
【出典】![]() |
東京書籍(著:東京雑学研究会) 「 雑学大全 」 |
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雑学大全

- 【辞書・辞典名】雑学大全[link]
- 【出版社】東京書籍
- 【編集委員】東京雑学研究会
- 【書籍版の価格】2,160
- 【収録語数】1,000
- 【発売日】2004年8月
- 【ISBN】978-4487799473