-
今日のこよみ ・2019年(平成31年/猪)
・12月(師走/December)
・19日
・木(Thursday)
・二十四節気
┣「大雪」から12日
┗「冬至」まで3日
・先負
・十支:庚(かのえ)
・十二支:寅(とら)
月名(旧歴日):下弦の月/下つ弓張(しもつゆみはり)
- 沢庵漬け【たくあんずけ】
- 15 沢庵漬けの命名者は将軍様?…沢庵和尚が発明したという話は事実無根
沢庵漬けを始めたのは、江戸時代初期の名僧にして江戸・品川に東海寺を開いた沢庵和尚だったと言われている。
だが、南町奉行・根岸鎮衛が役職の合い間に聞き知った話や事件を書き留めた随筆集『耳袋』には、次のような話が載っている。
東海寺の老僧が筆者に語ったところによれば、3代将軍・徳川家光が品川を訪れたさい、東海寺で食事をとった。このおり、家光が「何か珍しい食い物はないか」と言ったので、沢庵は、大根の糠漬けを「貯え漬けです」と差し出した。これを食べた家光は大変喜び、「貯え漬けではなく、これは沢庵漬けだ」と言った。そのため、この大根の貯え漬けのことを沢庵と呼ぶようになったと言うのだ。
この話が本当なら、沢庵漬けはすでに以前より存在し、なおかつ命名者は将軍・家光だということになる。
『耳袋』は江戸中期の本だから、この頃には沢庵漬けの名がかなり普及していたのだろう。
ちなみに、食物史研究家たちは、すでに大根の糠漬けが平安時代から存在していたことを突き止めており、これが沢庵和尚の発明というのは、どうやら完全な間違いであるようだ。
沢庵の命名に関しては、こんな異説も存在する。
沢庵の墓石が丸い無縫塔であり、漬物の重石にちょうどいい大きさだったので、だんだんと沢庵漬けと呼ぶようになったという説、沢庵が江戸で大根や茄子の糠漬けを積極的に広めたことから、沢庵漬けの名が生まれたという話などである。
【出典】 |
日本実業出版(著:河合敦) 「 日本史の雑学事典 」 |
A D |
日本史の雑学事典について | ||
|
この言葉が収録されている辞典 |
日本史の雑学事典
- 【辞書・辞典名】日本史の雑学事典[link]
- 【出版社】日本実業出版社
- 【編集委員】河合敦
- 【書籍版の価格】1,404
- 【収録語数】136
- 【発売日】2002年6月
- 【ISBN】978-4534034137