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今日のこよみ ・2019年(平成31年/猪)
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月名(旧歴日):下弦の月/下つ弓張(しもつゆみはり)
腹膜炎【ふくまくえん】
- 腹膜という腹部の内臓の表面や腹壁の内面を覆っている薄い膜(漿膜〈しょうまく〉)の炎症により起こる病気です。炎症は細菌や化学的刺激によって起こります。多くは、急激に症状がでて、急速に全身状態が悪化する急性腹膜炎で、時に結核性のように徐々に腹水がたまったり癒着が起こるという、ゆっくりと経過する慢性腹膜炎がみられます。
急性腹膜炎は、腹腔(ふくくう)内臓器の炎症や穿孔(腸などに孔があくこと)に続いて発症する続発性腹膜炎が多く、まれに穿孔などなく発症する原発性腹膜炎があります。
病巣の範囲により、限局性と汎発性に分類されます。限局性腹膜炎は膿(うみ)などが一部の内臓などで囲まれ、炎症が小範囲に限局しているもの、汎発性腹膜炎は、炎症が腹腔内の広い範囲に広がっているものを指します。
よくみられる重要な腹膜炎は、急性・続発性・汎発性・化膿性腹膜炎です。一般に腹膜炎という時、多くはこの病態を指しています。虫垂炎の炎症が進んで穿孔したり、胃・十二指腸潰瘍(かいよう)の穿孔、大腸憩室(けいしつ)の穿孔などにより発症します。その他にも外傷による消化管穿孔、胃腸の手術後に吻合(ふんごう)部(つなぎ合わせた部分)から消化液が漏出する縫合不全などで起こります。
小児では大網の発達が弱いため炎症が限局しにくく、汎発性腹膜炎になりやすいので注意が必要です。
女性に特有の骨盤内腹膜炎は、様々な菌が子宮から卵管を通して腹腔内に感染する腹膜炎で、淋菌やクラミジアの感染でもみられます。
Peritonitis

【出典】![]() |
寺下医学事務所(著:寺下 謙三) 「 標準治療 」 |
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標準治療

- 【辞書・辞典名】標準治療[link]
- 【出版社】日本医療企画
- 【編集委員】寺下 謙三
- 【書籍版の価格】5,142
- 【収録語数】1,787
- 【発売日】2006年7月
- 【ISBN】978-4890417162