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今日のこよみ ・2019年(平成31年/猪)
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- BSとCS
現在、テレビ放送を受信するには三つのルートがある。
地上波、ケーブル、そして衛星(えいせい)だ。
衛星にはBSとCSの二つがある。
BSは放送衛星、CSは通信衛星の略である。
これらからの放送を総称して衛星放送と呼ぶ。
ところで、BSによる衛星放送(略してBS放送)とCSによる衛星放送(略してCS放送)は、どちらも衛星からの放送であり違いが不明瞭(ふめいりょう)だ。
どう違うのだろう。
結論から言うと、位置や周波数、出力等の当然の違いを別にすれば、二者の違いはないといえる。
実質的な違いのないものに異なる名称がついているのは、何とも紛(まぎ)らわしい。
実際、諸外国では、放送の世界においてBSとCSの区別はないという。
日本では、法律で通信と放送を厳格に区別している。
そこで、CSは企業など特定の相手に情報を送る「通信」を目的とする衛星、BSは不特定多数の視聴者が直接受信できる「放送」を目的とする衛星と定義づけられた。
このような経緯(けいい)から、日本ではBS、CSの区別が生じたのだ。
しかし、1992年に放送法が改定され、CSも「放送」に利用できるようになり、受信者にとっての区別は事実上なくなった。
BS放送とCS放送は同じといっても、位置や出力などの違いは当然存在する。
そこで、視聴するにはアンテナも異なるものを用意しなければならないが、110度CSと呼ばれる衛星からの放送、具体的には「スカパーe2」の放送を視聴する際には、BS放送と共用できるのが普通だ。
衛星放送の受信にはなぜパラボラアンテナを利用するのだろう。
理由は二つある。
一つは、衛星電波がマイクロ波を利用しているためだ。
マイクロ波は光の性質を強く持ち、光のように集光できる。
もう一つは、衛星の出力が100ワット前後と微弱なためだ。
広大な宇宙空間で100ワットの電球が輝いている様子を想像してほしい。
いかに微弱かが理解できるだろう。
そのような微弱な電波を受けるには、大きく集められるお皿の形がいいのだ。
衛星からの電波を受けて放送を受信する方式に、BSとCSがある。同じようにも見えるが、違いはあるのだろうか。
【出典】 |
中経出版
「 雑学科学読本 身のまわりのモノの技術 」 |
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『雑学科学読本 身のまわりのモノの技術』の紹介
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