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 自伝的記憶を「自分史」にまとめてみよう



年をとってくると、新しいことはなかなか覚えられないのですが、昔のことはよく覚えていたりします。「フラッシュバルブ(閃光(せんこう)電球)記憶」と呼ばれるものがあります。とても劇的で感動的な出来事が、そっくりそのまま写真のように焼きつけられる記憶のことです。フラッシュバルブ記憶は高齢になっても薄れず、人の名前、場所、日時、そのシーンをはっきりと思い出すことができると言います。意外性があるもの、自分にとって重要な出来事であるほど鮮明に記憶に残りやすい。しかも、繰り返し思い出したり人に話したりするので、さらに定着しやすいのでしょう。
また、家族や配偶者、仕事などの事実に関する記憶を「自伝的記憶」と呼びますが、この自伝的記憶はあまり変わらない。三〇歳のときの記憶と七〇歳のときの記憶の内容がよく一致していたという研究があります。
人は「自分」を主人公にしたストーリーを作りながら生きています。毎日いろいろな出来事がありますが、ストーリーに深く関わる出来事は記憶として残り、ストーリーにあまり関係ない部分は忘れてしまうものです。
同窓会で、昔話で盛り上がる。同じ出来事を体験したはずなのに、人によって覚えていることと覚えていないことがあったり、同じ出来事でも人によって少々違うとらえ方で編集されていたりする、という経験は誰にもあるでしょう。記憶とはまさに「自伝」なのです。
ですから、定年後に「自分史」をまとめるのは、人生の前半戦を振り返るのにも役立つでしょう。感動が多い人はエピソードが豊富な自伝になるし、似たような出来事が繰り返されている人もいるかもしれません。若い頃にはわからなかったことが見えてきて、記憶への意味づけが変わることもあるでしょう。
人生に何の意味づけもできなければつまらない。自分なりに「私の人生」を編集していくことこそ、生きがいにつながるのではないでしょうか。
人生の最後に「なかなかいい人生だった」「やるだけやった、悔いはない」と思えるか。その勝負はまだまだこれからです。「終わりよければすべてよし」となるよう、ベストを尽くしたいものです。

【出典】 日本実業出版社(著:渋谷昌三(目白大学教授))
60歳からの人生を愉しむ心理学

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  1. 60歳からの人生を愉しむ心理学>第6章 老いたときに後悔しない生>    >    自伝的記憶を「自分史」にまとめてみよう

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60歳からの人生を愉しむ心理学について
多くの人が60歳からの「人生の後半戦」「定年後」に対して、ネガティブなイメージを抱きがちです。本書では「老い」に無理に抵抗することなく、「豊かに」「軽やかに」「上手に」愉しみながら年を重ねていくコツを心理学的なアプローチを中心に紹介します。
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 60歳からの人生を愉しむ心理学


  • 【辞書・辞典名】60歳からの人生を愉しむ心理学[link]
  • 【出版社】渋谷昌三(目白大学教授
  • 【編集委員】渋谷昌三(目白大学教授)
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