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 フィルムの枚数【東京雑学研究会編】


§写真のフィルムの枚数はどうして一二の倍数なのか?



写真のフィルムは、なぜか一二の倍数で販売されている。一二枚、二四枚、三六枚だ。なぜ一二の倍数にする必要があるのだろうか。
でも、これは基本的に話が逆。フィルムの枚数は一二を基本にして決まってきたのではなく、結果的に落ち着いた枚数が偶然一二の倍数だったというだけなのである。
現在のような写真のフィルムを開発したのは、ドイツのライカ社である。パトローネと呼ばれる筒の中にフィルムを巻き込んでおく形のもので、このパトローネに納まる量の最大が四〇枚だったのである。
ならば四〇枚のフィルムにすればいいのだが、めいっぱい筒に入れ込んでしまうと傷がつくなどのトラブルを引き起こしやすい。そこで若干の余裕を持たせることになった。
では、具体的には何枚にするか? ここで考慮されたのが、人が手を広げたときの長さ。現像するとき、筒状になっているフィルムを手で伸ばして取り出すのだが、このとき、人間が手を目一杯広げた長さ以上だと、作業が困難になってしまう。その長さの限界が一六〇センチメートルであり、その長さにフィルムを当てはめていくと三六枚になったのだ。
四〇枚以下で、手を広げる長さの限界。この二つの条件にピッタリはまったのが三六枚だったというわけ。
その後、フィルムが高価なので、もっと買いやすいものを販売しようということになり、アメリカのコダクローム社が半分の一八枚撮りを開発し、カラーフィルムが登場すると、ドイツのアグファ社が一二枚撮りを発売した。
こうしてフィルム業界もどんどん競争が激化し、各社が少しでも売ろうと考えた末に登場したのが一八枚に二枚のサービスを付けた二〇枚撮りであり、さらに四枚のサービスをつけて、サクラカラーが「同じ値段で四枚多い。どっちが得か、よーく考えてみよう」というコマーシャルで二四枚撮りを発売したのである。
結局はフィルム会社の競争によって生まれた数字というわけで、一二の倍数になっているのは単なる偶然のようなもの。倍数だと語感がいいし、購入者も覚えやすく、イメージもいいので、定着したのではないか。

【出典】 東京書籍(著:東京雑学研究会)
雑学大全

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  • 【辞書・辞典名】雑学大全[link]
  • 【出版社】東京書籍
  • 【編集委員】東京雑学研究会
  • 【書籍版の価格】2,160
  • 【収録語数】1,000
  • 【発売日】2004年8月
  • 【ISBN】978-4487799473










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