見出し語 全文検索 [ランダム検索]

  • 今日のこよみ
    ・2019年(平成31年/)
    ・12月(師走/December)
    ・19日
    ・木(Thursday)
    ・二十四節気
    ┣「大雪」から12日
    ┗「冬至」まで3日
    先負
    ・十支:(かのえ)
    ・十二支:(とら)
    月齢:22
    月名(旧歴日):下弦の月/下つ弓張(しもつゆみはり)
気づいた点・不具合・要望など、何でもひとことくださいませ



※返信が必要な場合は問い合わせフォームへお願いします 送信

 世論【東京雑学研究会編】


§「世論」の読みは「よろん」と「せろん」のどちらが正しいか?



「世論調査」という言葉がある。これは、一般大衆の意見を、個人面接や質問書などによって調べることであるが、「世論」の読みかたには「よろん」と「せろん」の二つがある。国語辞典には、「よろん」は「慣用読み」と記されている。
かつて「よろん」は「輿論」と書かれていたが、戦後、当用漢字表が公布されたとき、その表の中にない漢字を使用することができなかったため、新聞や雑誌で「世論」と書き換えられてしまったのである。「よろん」と言うと、なんだか古臭い感じがするのはこのためであろう。
しかし、「世」の字音には、「よ」のほかに「せ」や「せい」もある。「世」と「論」を組み合わせるとき、音読みの「ろん」の上に訓読みの「よ」をのせると、湯桶読みになり具合が悪い。それでは音読みをのせようとなると、「世」の音読みには、漢音の「せい」と呉音の「せ」がある。仏教を通じて「世界」や「世間」という語が日本に入ってきていたため、「せ」という呉音の方が採用されたというわけである。こうして「せろん」という読み方が定着した。
「輿論」という言葉には、前六三二年にまでさかのぼれる非常に古い歴史がある。『春秋左氏伝』には、次のような記述がある。晋の国の文公が曹の国を攻めたとき、多くの兵士が戦死した。曹はそれらの死体を城壁の上に積み上げ、挑発にでた。困った文公が「輿人」の意見を聞いてみると、「曹の国の人々の墓に捨てることにしよう」ということになった。文公が部隊を曹の墓場に移動させると、先祖の墓を掘り返されるのを恐れた曹の軍は、総崩れになったという。
この「輿人」というのは「衆人」のことで、「輿」には「多い」という意味があった。したがって、衆人の議論が「輿論」というわけである。
「せろん」という読み方が定着したにせよ、本来の「衆人の議論」という意味を忘れず、大切にしたいものである。

【出典】 東京書籍(著:東京雑学研究会)
雑学大全

JLogosエディター

JLogos編集部

JLogos編集部です。…>>続き

キュレーターページ(外部)

まとめ一覧

プロフィールを見る

プロフィールを閉じる


  • 12670540
    0
    しおり
  •      
  •      



▼お隣キーワード:選挙  千家  零戦  セックスレス  

   


  1. 雑学大全>社会>社会    >    世論
  1. ◆「世論」の関連ワード

  2. 選挙

  3. 千家

  4. 零戦

  5. セックスレス


A D

雑学大全について
“働きバチは1日6時間しか働かない”,“下手な医者をなぜ「ヤブ」と呼ぶのか?”,“『浦島太郎』のカメはオスかメスか?”……のような知的好奇心そそる雑学の集大成。なんと全1000項目!!
この言葉が収録されている辞典

 雑学大全


  • 【辞書・辞典名】雑学大全[link]
  • 【出版社】東京書籍
  • 【編集委員】東京雑学研究会
  • 【書籍版の価格】2,160
  • 【収録語数】1,000
  • 【発売日】2004年8月
  • 【ISBN】978-4487799473










この書籍の関連アプリ

 アプリ


雑学大全

雑学大全

  • 定価:480
  • 「働きバチは1日6時間しか働かない」...>>続く
App store


雑学大全

雑学大全

  • 定価:480
  • 「働きバチは1日6時間しか働かない」...>>続く
Google Play

関連辞典
雑学大全 雑学大全 雑学大全 雑学大全