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 避雷針


電気を多用する情報社会にはやっかいな「雷」。その対策の一つが、避雷針である。では、どんなしくみで雷の被害を軽減しているのか。



避雷針の発明者は、アメリカの100ドル紙し幣へいにその肖像画が印刷されているベンジャミン・フランクリンだ。

彼は雷が電気現象であることを解明したことでも有名だが、その研究途上の1749年に避雷針を発明した。

一般的に、雷雲は上部にプラス、下部にマイナスの電荷(でんか)が集まってできている。

そこで、地表付近にはプラスの電荷が誘導される。

その地表の電荷と雷雲との間に放電が起こる現象が雷だ。

しかし、放電と一口にいっても、いろいろな形態がある。

通常、「雷」というと直撃雷を指す。

建物などに直接落雷する現象である。

しかし、雷はそれだけではない。

誘導雷といって、近くへの落雷や放電によって、建物の電線やアンテナに誘導電圧が発生する現象も雷の一種だ。

さらには逆流雷といって、近くの建造物や樹木などに落ちた雷の電流の一部が配電線や通信線に流入(逆流)する現象も雷に含まれる。

このうち、直撃雷を避けるための設備が避雷針だ。

雷は尖(とが)ったところに落ちやすい性質があるため、建物のいちばん高いところに金属棒を立てて接地しておけば、そこに雷が誘導される。

これが避雷針の原理だ。

避雷針とは言うものの、内実は「誘雷針」なのだ。

よく知られた避雷針だが、普通の建物では、左ページ下図のような保護基準が法律で決められている。

不思議なのは、60メートルを超えた高層ビルの基準がないことである。

高層ビルの側面に落雷する側撃雷は、60メートル以上の建物になると避雷針で受雷できないからだ。

そこで、壁にメッシュ状に導線をめぐらすなど、高層ビルには特別な避雷設備が施(ほどこ)されている。

飛行機についても見てみよう。

建物の避雷針の役割は「誘雷針」だが、飛行機には文字通りの「避雷針」が付けられている。

建物の避雷針と似た形状をした棒状だが、役割は放電装置だ。

尖ったところから電気が逃げやすいという性質を利用して、機体にたまる電気を放出し、落雷を避けているのだ。



【出典】 中経出版
雑学科学読本 身のまわりのモノの技術vol.2

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『雑学科学読本 身のまわりのモノの技術vol.2』の紹介



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著者
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 中経出版「雑学科学読本 身のまわりのモノの技術vol.2」


  • 【著者・監修】涌井良幸・涌井貞美[link]
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