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今日のこよみ ・2019年(平成31年/猪)
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- マウス
パソコンの操作に不可欠となっているマウスは、1961年、アメリカのダグラス・エンゲルバート氏によって発案された。
その後、彼のアイデアは米ゼロックス社の研究所で発展されるが、訪れたアップル社の故スティーブ・ジョブズ氏はそれを見て閃(ひらめ)いたという。
ここから、視覚的に操ることができるコンピューター・マッキントッシュの構想が誕生した──これはパソコン界ではとても有名な話だが、現在のパソコン操作の基本アイデアは、すでに半世紀前に形作られていたのである。
マウスがコンピューターに与えた恩恵(おんけい)は計り知れない。
キーボードでコマンドを入力し操作するのが当然と思われていた時代に革命を起こしたのだ。
「マウス」という名称は、試作品ができたときに「ネズミのようだ」と開発者からコメントされたことから命名されたという。
周知のように、マウスは指の動きを検出してコンピューターに意思を伝える装置。
マウスの動きは縦方向と横方向の移動量に分けられるが、初期のマウスはこの移動量をボールの動きで検知した。
それがボール式マウスである。
機械的な検出方法のため、細かな動きに反応できなかったり、埃(ほこり)が詰まったりする欠点があった。
マウスは日々進化してきた。
現在普及している光学式マウスは、光センサーを用いて机と「非接触」でマウスの移動量を検出する。
おかげで微小な動きにも反応し、埃詰まりも起こさない。
光学式マウスはLEDから出される光を机面に当て、その反射光を「イメージセンサー」で読み取る。
イメージセンサーはデジタルカメラなどで使われているもので、LEDとともに安価に生産されるようになり、1000円もしないマウスまで登場している。
マウスのように、体の動きで入力位置を指定する機器の総称をポインティングデバイスという。
ポインティングスティック、タッチパッド、トラックボールなどが代表的だ。
近年、急速に普及したタッチパネルも広い意味で、この中に含められるだろう。
コンピューターの使い勝手を飛躍的に向上させたのがマウスである。発案から半世紀が過ぎ、さまざまに進化している。
【出典】 |
中経出版
「 雑学科学読本 身のまわりのモノの技術vol.2 」 |
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『雑学科学読本 身のまわりのモノの技術vol.2』の紹介
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