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今日のこよみ ・2019年(平成31年/猪)
・12月(師走/December)
・19日
・木(Thursday)
・二十四節気
┣「大雪」から12日
┗「冬至」まで3日
・先負
・十支:庚(かのえ)
・十二支:寅(とら)
月名(旧歴日):下弦の月/下つ弓張(しもつゆみはり)
「老い」も新たな人生経験
- 関節というものの存在を感じ始めるのも、「老い」を自覚するきっかけでしょう。若いときには関節は普通に動いていたもので、特別その存在が主張したことはありませんでした。
しかし、だんだん年を経るにしたがって、関節にスムーズさが欠けてきます。
歩くときに違和感を覚え、長時間座っていると立ち上がるときにひざが伸びない。
このキシキシとした動き、ちょっと油を差して滑らかにしたいような感じです。
コラーゲンなのか、ヒアルロン酸なのかわかりませんが、何かそういうものが足りない。体に水分や油分が少なくなってきたのを感じます。
朝、起きると指の関節がほんのり痛い。新聞を広げて読んでいると、下のほうに「〇〇湯」「××酒」などの健康食品の広告が掲載されていて、その症状があまりにも自分にぴったりとくる。「ようこそ、老いの世界へ」と、新しい世界が目の前に広がってくるかのようです。そう、「老い」もまた新たな発見であり、新たな経験なのです。若いときだけが人生ではない。バリバリと動ける、働ける時期が終わったから、もうあとは「余生」というわけではありません。
確かに身体的には「、おぎゃあ」と産まれてから大人として完成するまでが「成長」、以後は「老化」と分類されるのでしょうが、ひとりの人間としては、死ぬまで成長していると言えます。
日々、体と頭が変化していく。その変化も「成長」ととらえることができます。「死」という完成に向かって刻々と成長していく様子が「老い」なのです。その変化もつぶさに体験してこそ、「一人前の人生」と言えるでしょう。老年期は決して、「本番」が終わったあとの「残り」「余り」の人生ではない。
舞台で言えば「第一幕」「第二幕」「第三幕」......そして大詰めの大事な「最終幕」に向かっていきます。終わったあとの「舞台裏」のような老年期にならないためには、スポットライトの当て方を変えていくことも必要かもしれません。
人生の最後までまるごと愉しめる舞台になるよう、新たなステージでの新たな自分を愉しみたいものです。
【出典】![]() |
日本実業出版社(著:渋谷昌三(目白大学教授)) 「 60歳からの人生を愉しむ心理学 」 |
A D |
60歳からの人生を愉しむ心理学について | ||
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この言葉が収録されている辞典 |
60歳からの人生を愉しむ心理学

- 【辞書・辞典名】60歳からの人生を愉しむ心理学[link]
- 【出版社】渋谷昌三(目白大学教授
- 【編集委員】渋谷昌三(目白大学教授)
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