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今日のこよみ ・2019年(平成31年/猪)
・12月(師走/December)
・19日
・木(Thursday)
・二十四節気
┣「大雪」から12日
┗「冬至」まで3日
・先負
・十支:庚(かのえ)
・十二支:寅(とら)
月名(旧歴日):下弦の月/下つ弓張(しもつゆみはり)
森?外【もりおうがい】
- たとえば、あなたがペンネームで小説を書いていたとする。すると、友人が勝手にあなたのペンネームで別の小説を執筆し、それが非常に高い評価を得てしまった。さて、あなたはどう思うであろうか。実は、それを地でいく文豪がいたのだ。それが森?外である。本名は森林太郎。石見国津和野藩主亀井家の典医の家に生まれ、一二歳で第一大学医学校(現・東京大学医学部)に入学し、二〇歳で卒業。陸軍軍医になり官費でドイツに留学し、陸軍医最高位の陸軍軍医総監と医務局長まで務めあげた。そんな立派な?外だが、実は「?外」は友人のペンネームを借用したもので、いわば借り物なのだ。彼自身は「観潮楼」という号を持っている。「号」とは、画家、文人、学者などが本名のほかにつける名前で、「雅号」のことである。わかりやすくいうならば「ペンネーム」のことである。一八九〇(明治二三)年に、留学時代の恋愛体験を下敷きにした小説『舞姫』を発表したが、そのときに、医者仲間で友人の斉藤勝寿の雅号「?外漁史」を拝借して「?外」と名乗ったといわれている。また、?外は一八九九(明治三二)?一九〇二(明治三五)年の小倉赴任中に「?外漁史」という蔵書印までつくっていたのだ。?外はその後も『ヰタ・セクスアリス』『雁』『阿部一族』『高瀬舟』など、次々と作品を送り出し、明治を代表する文豪となる。一方、森?外に「?外」という号を取られてしまい、あっという間に出世されてしまった斉藤勝寿は、それ以降「無名道人」と名乗ったそうである。
実は、借りっぱなしのペンネームだった
【出典】![]() |
東京書籍(著:東京雑学研究会) 「 雑学大全2 」 |
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雑学大全2について | ||
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雑学大全2

- 【辞書・辞典名】雑学大全2[link]
- 【出版社】東京書籍
- 【編集委員】東京雑学研究会
- 【書籍版の価格】2,160
- 【収録語数】1,000
- 【発売日】2004年8月
- 【ISBN】978-4487801305