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今日のこよみ ・2019年(平成31年/猪)
・12月(師走/December)
・19日
・木(Thursday)
・二十四節気
┣「大雪」から12日
┗「冬至」まで3日
・先負
・十支:庚(かのえ)
・十二支:寅(とら)
月名(旧歴日):下弦の月/下つ弓張(しもつゆみはり)
コアラ【こあら】
- コアラの食べ物として知られているユーカリ。そのユーカリには、実は青酸が含まれている。知っての通り、青酸には強い毒性がある。では、なぜコアラがユーカリを口にして体を壊さないのか。それは、高い消化能力を持つ盲腸と解毒能力を持つ肝臓のおかげである。優秀な盲腸と肝臓を持たないコアラ以外のほとんどの動物は、残念ながらユーカリを食べることはできない。コアラの住むオーストラリア大陸では、森林の八割ほどをユーカリが占めているというから、それを主食とするコアラはなんとも贅沢でうらやましい。しかし、いくらコアラでも、赤ちゃんコアラまでもが毒性のあるユーカリを食べるわけにはいかないだろう。母親のお乳を卒業した後は、いったい何を食べているのか。答えは驚くなかれ、お母さんコアラのウンチである。コアラは哺乳類のなかで最も長い二?三メートルという盲腸を持ち、そのなかに生きているバクテリアや酵素でユーカリの毒素を分解し、栄養を吸収する。しかし、この大事な役目を果たすバクテリアは赤ちゃんのうちはまだ備わっていない。そのため、コアラの赤ちゃんは母親のウンチを食べることでそのバクテリアを体内に取り入れているわけだ。コアラの母親は赤ちゃんが離乳期に近づくと、ユーカリの葉の色である緑色の軟便を排泄するようになる。これを「パップ」と呼ぶ。コアラ独特の未消化便で、本当はウンチとは別物なのだが、赤ちゃんにとってはそれが大事な離乳食となるのだ。これだと、すでに母親がユーカリを解毒し毒素は弱まっているから赤ちゃんにも安心だ。赤ちゃんはパップを食べることにより、ユーカリを消化するためのバクテリアをもらう。と同時に、数多いユーカリの種類から自分が食べるべきユーカリの匂いを覚えていくのだ。おもしろいことに、カンガルーと同じ有袋類のコアラは、袋がカンガルーとは逆で下向きに開いている。赤ちゃんが顔を出すとすぐ目の前に肛門があるというしくみになっている。ちなみにユーカリは栄養的には乏しいため、それを食べるコアラは活発に動き回るエネルギーを得ることはできない。そのためコアラは一日のうちのほとんど(一八?二〇時間)を寝て過ごす。また、水分はユーカリから摂取し、直接水を飲むということはほとんどない。「コアラ」は先住民アボリジニーの言葉で「水を飲まない」という意味だ。
コアラの赤ちゃんの離乳食は、母親のウンチ!?
【出典】![]() |
東京書籍(著:東京雑学研究会) 「 雑学大全2 」 |
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雑学大全2

- 【辞書・辞典名】雑学大全2[link]
- 【出版社】東京書籍
- 【編集委員】東京雑学研究会
- 【書籍版の価格】2,160
- 【収録語数】1,000
- 【発売日】2004年8月
- 【ISBN】978-4487801305