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今日のこよみ ・2019年(平成31年/猪)
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・19日
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月名(旧歴日):下弦の月/下つ弓張(しもつゆみはり)
カトリーヌ・ド・メディシス【かとりーぬどめでぃしす】
- 一六世紀のフランス王妃、カトリーヌ・ド・メディシスは、宗教戦争の産物である「聖バルテルミーの虐殺」を引き起こしたことで知られている。一五七二年八月二四日の早朝からおこなわれた、この歴史に残る残虐な事件は翌日も続き、最終的には数万人ともいわれるユグノー(新教徒)が兵士や旧教徒(カトリック教徒)らによって命を落とした。彼女はなぜ、このような大虐殺を起こしたのか? それはユグノーのコリニー提督が、カトリーヌの息子シャルル九世をそそのかして、自分の側に引き込もうとしたので激怒したのが発端とされる。彼女はコリニー提督の暗殺を計画。これが失敗に終わり、一気に殺戮を断行したというのだ。それに加え「カトリーヌは魔術の世界に取り憑かれていた」と見る研究者も多い。一四歳でイタリア、フィレンツェの富豪であるメディチ家からアンリ二世のもとへ嫁いだが、夫はカトリーヌより二〇歳も年上の愛人ディアンヌ・ド・ポアチエに夢中で、少しもかまってもらえなかった。その心の空白を埋めるためか、彼女は宮殿に多くの錬金術師や占い師を出入りさせていたという。かの有名な予言者ノストラダムスもその一人だった。ノストラダムスの予言通り、夫アンリは騎馬試合で非業の死をとげている。アンリ二世の死後、後を継いだ長男のフランソワ二世が一年後に急逝すると、わずか一〇歳で即位した次男シャルル九世の摂政として政治の表舞台に躍り出たのである。そんなカトリーヌだったが、実はフランス王家に嫁いだときに、大勢の料理人や菓子職人らを連れてきている。新婚当時、カトリーヌはまだ幼かったが、すでにグルメとしては一人前になっていたとも伝わる。彼女が持ってきたもののなかで、とくにフランス中を仰天させたものがある。それがシャーベットだった。それまで、フランス人はシャーベットなど見たことも聞いたこともない。冷蔵庫もフリーザーもなかった時代なので、当然といえば当然なのだが、ではカトリーヌはシャーベットをどうやってつくらせたのだろうか?実は、メディチ家の屋敷の地下には氷室があり、北欧から運ばれてきた貴重な氷が常に貯蔵されていたのである。それによって、春夏秋冬問わず、いつでもシャーベットを楽しめたというわけだ。
大虐殺を引き起こした王妃が持ち込んだフランスを仰天させたデザート?
【出典】![]() |
東京書籍(著:東京雑学研究会) 「 雑学大全2 」 |
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雑学大全2

- 【辞書・辞典名】雑学大全2[link]
- 【出版社】東京書籍
- 【編集委員】東京雑学研究会
- 【書籍版の価格】2,160
- 【収録語数】1,000
- 【発売日】2004年8月
- 【ISBN】978-4487801305