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鉄道①【東京雑学研究会編】
- 日本で最初に鉄道が開通したのは一八七二(明治五)年、新橋~横浜間であることはよく知られている。それでも、全長二九キロの線路は、かなりの区間が海の上に敷かれていたという。これはあまり知られていない。
海の上に鉄道を通すのは、陸地より大変なはずだが、何か特別な意図があったのだろうか。どうして海の上を走らせたかというと、土地を確保できなかったからだ。
確かに新橋から品川にかけては藩邸、商家や民家がたちならんでいた。しかしそれは大きな問題でなく、さらに厄介な難関がひかえていたのだ。新橋~品川間にあった陸軍の軍用地である。鉄道建設に反対する軍部が、軍事上その土地が必要であると主張して、軍用地を提供してくれなかったのだ。
そのため鉄道用の切り通しをつくるときに出た土をもちいて、汐留から品川までの海岸線約二・六キロに土手を築き、その上に線路を敷いたのである。
海の上に線路をつくったのはほかにもある。横浜駅(現・桜木町付近)の手前の野毛海岸から約一・四キロの区間も、海の上に線路を敷いた。横浜駅にいたる野毛海岸はカーブしており、当時は大きな入江になっていた。陸地に沿って鉄道を走らせると遠回りになるので、海岸から七五メートルの沖に土手を築き、その内側は埋め立て、鉄道を通したのである。
ちなみに、その工事を引き受けたのが、横浜の高島嘉右衛門という商人。現在の横浜市に残る高島町は、彼の名にちなんだ町名なのだ。
一方、羽田空港への足として利用されている東京モノレールは、現在運河の上を走ることが多いが、開業当初は海の上や海の中を走っていたのだ。現在も残る海底トンネルは、その当時の名残である。
§新橋~横浜間の日本初の鉄道は、海の上を走っていた!
【出典】![]() |
東京書籍(著:東京雑学研究会) 「 雑学大全 」 |
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雑学大全

- 【辞書・辞典名】雑学大全[link]
- 【出版社】東京書籍
- 【編集委員】東京雑学研究会
- 【書籍版の価格】2,160
- 【収録語数】1,000
- 【発売日】2004年8月
- 【ISBN】978-4487799473