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今日のこよみ ・2019年(平成31年/猪) 
・12月(師走/December)
・19日
・木(Thursday)
・二十四節気
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月名(旧歴日):下弦の月/下つ弓張(しもつゆみはり) 
 時刻制度の始まり【じこくせいどのはじまり】- ◆「お江戸日本橋七つだち」とは何時のことか
格言に「一日の計は朝にあり」という。昔は夜明けが一日の始まりとされたから、朝はアシタと呼ばれたのである。「一日の計は寅にあり」ともいう。寅の時刻は「お江戸日本橋七つだち……」と歌にある「暁七つ」である。
暁七つは現在の午前三~四時頃とされるが、夏至の頃はともかく冬至の頃は夜明けは午前六時すぎだから、午前三~四時はまだ真っ暗である。いくら昔の人は早寝早起きだったとしても、これでは仕事どころか歩くにも苦労する。これは江戸時代まで生活上の時刻制度が不定時法だったことによる。不定時法においては昼夜をそれぞれ六等分して時刻を定めていたから、冬の夜の一時は昼の一時より長くなる。だから冬至の日の「七つだち」でも、夏至の日の「七つだち」でも、日の出までの時間はさほど違わなかったのである。暁七つを現在の午前三~四時頃とするのは年間の平均をとったものである。
昼夜をそれぞれ等分する不定時法は、西暦前三〇〇〇年頃のエジプトにすでに存在し、バビロニアやギリシアでも生活時間として使われた。太陰暦において月の満ち欠けがカレンダーがわりになったのと同様に、太陽の運行が時計がわりになったのである。正確に時を刻む時計がなければ生活時間が不定時法となるのは自然の成り行きである。
◆今日の時刻制度はドイツで確立
季節にかかわらず一日を二四等分する定時法は、西暦前二世紀のギリシアの天文学者ヒッパルコスによって確立されたという。天文観測に不定時法は不便きわまりないものだからだ。
生活時間は不定時法、天文時は定時法という二重制は、日本では江戸時代まで続いたが、ヨーロッパではルネサンス期頃から生活時間としても定時法が採用されるようになった。これはヨーロッパ諸都市の教会が、機械時計によって定時の鐘を鳴らすようになったからである。
定時法の時刻制度を最初に導入したイタリアでは、古代ローマの伝統により夕方を一日の始点としていた。しかし、一四世紀後半のドイツでは太陽が南中する正午を始点とするようになった。これが現在の平均太陽時の正午に基づく定時法のルーツである。 
現在の時刻制度の始まりは?
						【出典】 								 | 
															
																日本実業出版社(著:吉岡 安之) 「 暦の雑学事典 」  | 
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| この言葉が収録されている辞典 | 
暦の雑学事典
							- 【辞書・辞典名】暦の雑学事典[link]
 - 【出版社】日本実業出版社
 - 【編集委員】吉岡 安之
 - 【書籍版の価格】1,404
 - 【収録語数】198
 - 【発売日】1999年12月
 - 【ISBN】978-4534030214
 
	

