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 サマータイム【さまーたいむ】


日本でもサマータイムが実施される?



◆日本では戦後四年間だけ実施されて廃止
 「サマータイム」といえば、ガーシュイン作曲のオペラで、映画や舞台でも上演される『ポーギーとベス』の主要曲の一つとして有名だが、これにはもう一つ別の意味がある。
「【夏時間】夏季の一定期間、仕事の能率を高めるため、通常の時刻を繰り上げる制度。夏時刻。サマータイム」(『広辞苑』)。
 学校・職場などで、夏季の始業時刻・就業時刻を早めたものを夏時間ともいうが、臨時時刻制度としての夏時間は、時計の針をいっせいに一時間進めることをいう。テレビラジオの時報も番組も、電車の時刻も一時間早まる。欧米の多くの国で実施されていて、ヨーロッパの多くでは三月二八日から、アメリカでは四月四日から約半年間がサマータイムの実施期間となる。日本では一九四八年から実施されたが、あまり評判がよくないので四年間で廃止された。
 しかし現在日本でサマータイム制度復活の動きがある。一九九八年の総理府の世論調査では導入賛成の意見が半数を超えたからである。導入を検討している「地球環境と夏時間考える国民会議」では、原油換算で五〇万キロリットル分の省エネ効果があり、また国民の省エネへの意識改革にもつながるとして、二〇〇一年からの導入を提言している。もし、提言どおりに実施されれば、四月の第一日曜日から一〇月の最終日曜日までが夏時間となる。
◆欧米と緯度も気候も違う日本では定着しない
 サマータイムを最初に導入したのはドイツとイギリスである。第一次世界大戦中の一九一六年のことで、軍需物資の不足から灯火の節約が要請されたのだ。サマータイム制度は中~高緯度地帯の国々でのみ採用されている。これは地軸が傾いているため、中~高緯度地帯では夏季は昼が長く、冬季は夜が長いことと関係している。
 日本はサマータイム実施国よりも低緯度に位置するので、時計の針を一時間早めてもあまり意味がないという意見も多い。アフターファイブが現在の午後四時過ぎでは、まだ西日が強くて、とても戸外で快適なレジャーは楽しめない。残業時間が増えてかえって逆効果になることさえ考えられる。しかもモンスーン気候の日本では夏は熱帯夜となるため、夜間のエアコンの電力消費も削減されない。
 導入するかどうかは広範な国民の意見を聞きながら慎重を期す必要がある。少なくとも二〇〇〇年問題のほとぼりがさめるまでは、結論を出さないほうが無難だろう。

【出典】 日本実業出版社(著:吉岡 安之)
暦の雑学事典

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  • 【辞書・辞典名】暦の雑学事典[link]
  • 【出版社】日本実業出版社
  • 【編集委員】吉岡 安之
  • 【書籍版の価格】1,404
  • 【収録語数】198
  • 【発売日】1999年12月
  • 【ISBN】978-4534030214










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