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今日のこよみ ・2019年(平成31年/猪)
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- エスカレーター
エスカレーターとはラテン語のScala(階段)と英語のElevator(エレベーター)を組み合わせて作った言葉である。
考案者のシーバーガーが1895年に命名した、その名の通り階段状の昇降(しょうこう)装置である。
エスカレーターの利点は搬送(はんそう)能力が高いこと。
エレベーターに比べて格段に効率がいい。
エスカレーターは踏段(ステップ)をループ状のチェーンに連結し、モーターで駆動(くどう)するしくみだ。
踏段と同時に、手すりも同じスピードで動かす。
街で見られるエスカレーターは傾斜(けいしゃ)角30度の直線タイプが普通だが、これよりも傾斜角を大きくしたものや、途中に平らな踊(おど)り場があるものなど、ユニークなものも登場している。
また、傾斜角をなくした「動く歩道」も、エスカレーターとしくみは同様である。
多くのエスカレーターの速度は分速30メートル(時速1・8キロ)である。
だが、そのために気の短い人はエスカレーターを駆け上ったり下りたりして、危険である。
もちろん、もっと速く動かすことも可能だが、そうすると今度は乗り降りが危険になってしまう。
この二つの問題を見事に解決するエスカレーターが最近登場した。
三菱電機が実用化にこぎつけた、変速エスカレーターまたは傾斜部高速エスカレーターと呼ばれるものだ。
その秘密は踏段の構造にある。
通常のエスカレーターでは二つの踏段はチェーンで直線的に連結されている。
ところが変速エスカレーターでは、この連結を曲がるようにしたのである。
水平時には「Y」の字のような形に、傾斜時にはカタカナの「イ」の字のような形に変形させる。
こうすることで、入口と出口のところで、紙がシワになる原理で踏段のスピードが落ち、安全に乗降できるのである。
おかげで、傾斜部の移動速度を乗降時の1・5倍にすることが可能になったという。
ちなみに、日本最長のエスカレーターは香川県の遊園地「ニューレオマワールド」にあるもの(2012年5月現在)で、96メートルもあるそうだ。
ビルに欠かせないエスカレーターだが、その構造を見ることはほとんどない。いったいどのようなしくみなのだろう。
【出典】 |
中経出版
「 雑学科学読本 身のまわりのモノの技術 」 |
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『雑学科学読本 身のまわりのモノの技術』の紹介
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