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 「幸福」とは曖昧で都合のいい言葉



「終わりよければすべてよし」という言葉があります。長い人生にはいろいろありますが、死ぬときに「いい人生だった。幸せだった」と思って死にたい、とみな思うでしょう。しかし、そもそも「幸せ」とは何でしょうか? これは人によってまちまちで、一概には決められません。これが幸せの基準ですというものがあるわけではない。
「目的」や「目標」はわかりやすい。しかし「幸福」とは「夢」とは何なのか?曖昧ではっきりつかめません。「夢」という言葉は、きれいなだけで、実体が何もないようにも感じます。「夢と消えてしまう」という言葉もあります。
有名なメーテルリンクの童話『青い鳥』のチルチルとミチルは、あちこち青い鳥を探し歩くのですが、どこに行っても見つからない。家に帰ってきてふと見ると、うちの鳥かごの中に青い鳥がいます。
チルチルとミチルのように、どこかにあるだろう幸せを探し歩き、現実に目を向けられない人のことは「青い鳥症候群」と呼ばれます。「幸福」という都合のいい曖昧(あいまい)な言葉だけを頼りに、「もっと素晴らしい何かがあるに違いない」とさまよっているうちに、本当の幸福を見失ってしまっているのかもしれません。
「あなたは幸福ですか?」と聞かれたら、あなたは何と答えるでしょうか。おそらくみなそれぞれの基準で「幸福だと思う」「幸福ではない」と答えるでしょう。
では幸福とは何か? と考えてみると、よくわからない。何かを持っていることが幸福なのか? しかし何も持っていなくても幸福な人もいるでしょう。今日も白いごはんがおいしい。それだけで「幸せだ」と思える人もいれば、始終他人をうらやみ妬(ねた)んで、「自分は不幸だ」と思う人もいるでしょう。足るを知り、あまり多くを求めない人のほうが幸福なのかもしれない。
幸福の基準は決められません。「人生の満足度」と言えばわかりやすいかもしれません。私は「幸福」をそのようなニュアンスでとらえています。
ではどんな目標を持ち、何を実現すれば満足するのか。老いたときに後悔しないためには、どんな生き方をすればいいのでしょうか? この章で考えてみたいと思います。

【出典】 日本実業出版社(著:渋谷昌三(目白大学教授))
60歳からの人生を愉しむ心理学

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  1. 60歳からの人生を愉しむ心理学>第6章 老いたときに後悔しない生>    >    「幸福」とは曖昧で都合のいい言葉

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60歳からの人生を愉しむ心理学について
多くの人が60歳からの「人生の後半戦」「定年後」に対して、ネガティブなイメージを抱きがちです。本書では「老い」に無理に抵抗することなく、「豊かに」「軽やかに」「上手に」愉しみながら年を重ねていくコツを心理学的なアプローチを中心に紹介します。
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 60歳からの人生を愉しむ心理学


  • 【辞書・辞典名】60歳からの人生を愉しむ心理学[link]
  • 【出版社】渋谷昌三(目白大学教授
  • 【編集委員】渋谷昌三(目白大学教授)
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