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 ▼パッチンしては上げ、下ろしてまたパッチン



がま口漁の船に乗せてもらった。漁場に到着すると、酒井さんはシウリガイを木槌で殻ごとつぶして、がま口の中に吊るした網袋に詰め込んだ。「これでカワハギを誘います」。がま口を海底まで下ろし、あとはカワハギを待つだけ。魚がはいったかどうかは、勘だけがたよりだ。4~5分待って、がま口の縁に結んだロープを引っぱってパッチン。あとはゆっくりと手繰(たぐ)るだけ。網の中にはさまっているはずのカワハギが見えない。再び海中へ投入し、時間を見計らってまたパッチン。これを何回も繰り返す。こんなひどく素朴な漁法にだまされる悠長なカワハギがいるのだろうか……。見ているこちらが不安になってきた。
「潮がいいときは、網を上げるたびに数尾はいっていることもあるよ」と酒井さんは自信たっぷり。でも、何回繰り返しても、ときどきウツボや名前も知らない小魚が上がるだけだ。午後になって「やっと潮が動き出したよ」ということで、カワハギがエサに誘われはじめた。パッチンするたびに1、2尾ずつ姿を見せ、この日の漁獲は十数尾。効率は悪くない。

【出典】 東京書籍(著:東京書籍)
旬のうまい魚を知る本

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旬のうまい魚を知る本について
いつ、どこで、どの魚がうまいのか?魚をおいしく食べるために知っておくべき知識を日本全国の漁師町を巡り、絶品魚料理を漁る魚狂、野村祐三が伝授。 鮨屋、レストランなどで魚を語れる人になるためのバイブル。
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 旬のうまい魚を知る本


  • 【辞書・辞典名】旬のうまい魚を知る本[link]
  • 【出版社】東京書籍
  • 【編集委員】東京書籍
  • 【書籍版の価格】1,836
  • 【収録語数】650
  • 【発売日】2002年8月
  • 【ISBN】978-4487797776










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