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 福井【ふくい】


「福井」という地名の複雑な事情



「福井」の語源をたどってみると、ちょっと複雑な事情がある。もともと福井地方は、「北庄」と呼ばれていたが、一六二四(寛永元)年、越後高田から、この地の藩主となった松平忠昌が、この地名を嫌って改名に乗り出した。改名の理由は、「北」というのは、敗北の「北」を連想させるから縁起が悪いというのだった。実際、昔の北庄の主だった戦国武将の柴田勝家は豊臣秀吉によって滅亡させられた。その後の主たち、たとえば丹羽氏も衰退したし、忠昌の兄で、忠昌の前の藩主だった松平忠直も流罪になっていた。そこで、もっと縁起がよい名前がいいということで、「福が居る」すなわち「福居」と改名したのである。ところが、福居庄では、縁起のよい名にしたにもかかわらず不幸が訪れた。一六八六(貞享三)年、五〇万石から、半分の二五万石に減封されてしまったことにともない、主の地位も国主から城主に格下げになってしまったのである。不幸は重なるもので、この「城主格下げ」の幕府からの達しの宛名が「福井侍従どのへ」となっていた。実は、これは幕府側が宛名を間違えてしまったのだが、減封されて立場が弱くなった城主としては、強く抗議することができなかった。その後は、幕府の表記にならい、幕府へ届けるための国絵図にも自ら「福井」と記すようになったという。そのため、いつしか「福居」から「福井」と表記が変わり、これが正式名称として用いられるようになったといわれている。

【出典】 東京書籍(著:東京雑学研究会)
雑学大全2

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雑学大全2について
浜の真砂は尽きるとも,世に雑学の種は尽きまじ。新たな1000項目で帰ってきた,知的好奇心をそそる雑学の集大成第2弾。
この言葉が収録されている辞典

 雑学大全2


  • 【辞書・辞典名】雑学大全2[link]
  • 【出版社】東京書籍
  • 【編集委員】東京雑学研究会
  • 【書籍版の価格】2,160
  • 【収録語数】1,000
  • 【発売日】2004年8月
  • 【ISBN】978-4487801305










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