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 二宮金次郎【にのみやきんじろう】


あの銅像のモデルは、アメリカ人の少年!?



戦前、小学校の校庭の片隅には必ずといっていいほど薪を背負って読書をする少年の姿があった。モデルは二宮尊徳(通称、二宮金次郎)だといわれてきた。尊徳は、報徳思想を唱え、農村の復興政策を指導した江戸時代後期のすぐれた農政家である。苦学の末に出世したことから、尊徳は刻苦勉励の象徴として国定教科書の修身に取り上げられ、昭和のはじめ頃から、各地の小学校に薪を背負いながら勉学に励む姿の二宮尊徳像が建てられるようになったのだ。「教育勅語」に、「学ヲ修メ業ヲ習ヒ以テ智能ヲ啓発シ徳器ヲ成就シ」という一節があるが、二宮尊徳はまさに国が国民に求める姿を体現していると考えられたのだ。こうして全国の小学校に建てられた銅像だが、太平洋戦争の末期、資源事情が逼迫すると、供出されて溶かされ、軍需品に変えられた。そして、戦後復活することはなかったのである。ところで、誰もが尊徳として疑わない銅像だが、尊徳がモデルというのには少しおかしい点があるともいわれる。少年時代に彼が住んでいた現在の神奈川県小田原市では、薪を背中に背負う風習はなく、天秤棒にぶら下げて運んだのだというのだ。しかも実際の尊徳は、銅像のようにかわいらしい少年ではなく、一四歳にして背丈は六尺(約一八〇センチ)という大男だったという。最近の研究では、銅像のモデルとなったのは、昔のアメリカの『ウィルソン・第二リーダー』という教材に出てくる「ジョン・ブラウン少年」ではないかといわれている。この少年も、牛を引いて仕事をしながら読書をする勤勉な少年だったのだ。一八七二(明治五)年、設立されたばかりの東京師範学校(現・筑波大学)は、当時の文部省の要請を受け、『ウィルソン・第二リーダー』を日本向けにして「小学読本」を編纂したが、そのモデルとしてジョン少年の話が選ばれ、牛を引く代わりに蒔を背負わせたのではないかという。

【出典】 東京書籍(著:東京雑学研究会)
雑学大全2

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雑学大全2について
浜の真砂は尽きるとも,世に雑学の種は尽きまじ。新たな1000項目で帰ってきた,知的好奇心をそそる雑学の集大成第2弾。
この言葉が収録されている辞典

 雑学大全2


  • 【辞書・辞典名】雑学大全2[link]
  • 【出版社】東京書籍
  • 【編集委員】東京雑学研究会
  • 【書籍版の価格】2,160
  • 【収録語数】1,000
  • 【発売日】2004年8月
  • 【ISBN】978-4487801305










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