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 カモ【東京雑学研究会編】


§カモやガンが編隊を組んで飛ぶのはなぜか?



カモやガン、ツルなどの大型の渡り鳥は、V字型に編隊を組んで空を飛ぶ。しかも、まるで航空ショーのように、きちんと整ったV字型である。誰かに見せるわけでもないのに、一体どうしてなのだろうか?
これは、群れにかかる空気抵抗を少しでも減らして飛行エネルギーを節約し、疲れが出ないようにするための知恵である。
もしも、縦一列になって飛んだとすると、前の鳥が押し出す斜め下向きの空気が、後ろの鳥への向かい風となってしまう。これは、後ろの鳥にとって大きな負担となる。
ところが、前の鳥の斜め後方に位置をとると、とたんに飛びやすくなるのである。
前の鳥の翼が、空気を下方に押しやると、その部分に周囲の空気が流れ込み、さらに翼の上に回って、上向きの風になる。この上向きの風が、斜め後方を飛ぶ鳥に、より多くの揚力を与えるのだ。つまり、斜め後方を飛ぶ鳥は、楽なのである。
だから、斜め後方、そのまた斜め後方と連なって飛ぶのである。同じ種類の鳥なら、翼の幅はほぼ同じであるから、きれいに等間隔に並ぶことになる。V字型でなく、片側にだけ並んで、斜め一直線になって飛んでいることがあるが、これも同じ理由である。
自転車競技やマラソンでも、先頭を走る選手は空気抵抗を受けやすく、その少し斜め後ろを走ると、風圧を受けずにすむので疲れないという。
もちろん、先頭の鳥は楽ではない。ここに位置するのは群れのリーダーで、苦労して飛ぶことによって権威をあらわしていると考えられる。また、ハクチョウやツルは、群れに複数のリーダーがいて、交替して先頭を飛んでいるという説もある。
集団で飛ぶと、天敵を発見しやすいし、たとえ攻撃されても防ぎやすい。しかし、ムクドリやスズメのような、小型で長距離を飛ばない鳥は、密集して飛んでも編隊飛行にはならない。
やはり、編隊を組む最も大きな理由は、楽に飛ぶためなのである。人間に育てられた渡り鳥の子どもたちは、最初はなかなか編隊のポジションをとれない。しかし、何度か飛ぶうちに、自然に力の強い鳥が先頭に出て、いつしかV字型で飛ぶようになるという。

【出典】 東京書籍(著:東京雑学研究会)
雑学大全

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  • 【辞書・辞典名】雑学大全[link]
  • 【出版社】東京書籍
  • 【編集委員】東京雑学研究会
  • 【書籍版の価格】2,160
  • 【収録語数】1,000
  • 【発売日】2004年8月
  • 【ISBN】978-4487799473










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