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 お遍路【東京雑学研究会編】


§お遍路はなぜ八八か所を巡るのか?



白装束に菅笠をかぶり、金剛杖をついたおなじみの姿。四国八八か所巡りのお遍路さんである。最近はテレビ番組でもよく報じられるようになった。あるときはのどかな田や畑の道筋をたどり、途中でお接待を受けたり、宿に泊まったり、またあるときは険しい山道をたどる旅である。
全行程は一四五〇キロメートルに及ぶ。弘法大師は四二歳の厄年に、四国の寺々を一巡された。それが現在も、四国八八か所弘法大師霊場として、多くの巡礼を引きつけている。
各霊場では、参詣のしるしに「南無遍照金剛」という弘法大師の宝号を記した札を納めるので、八八か所の寺々を札所ともいう。昔はこの札が木でできていて、霊場の建物に打ち付けて回ったので、霊場巡りをすることを「打つ」といった。
四国四県を仏教の道場と見たて、徳島県(阿波)を発心の道場、高知県(土佐)を修行の道場、愛媛県(伊予)を菩提の道場、最後の香川県(讃岐)を涅槃の道場と呼ぶ。これを一周するのを遍路巡拝という。平安・鎌倉時代から、弘法大師の遺徳を慕う僧侶たちが、大師の出身地である讃岐の善通寺ほか、ゆかりの修行の地を巡っていた。巡礼コースとして整ったのは、室町時代と言われている。その頃には、一般の人々も盛んに巡礼に出かけたそうである。
八八という数字は、男四二歳、女三三歳、子ども一三歳の厄年を合わせたものという説もあるが、貪欲や怒りなど八八の煩悩と穢れを指すと言われたり、八八の浄土や功徳を表すとも言われている。
それらを絶ち、心身ともに清らかにして、常にお大師様と二人連れで歩くのが、巡礼の意味である。だから、お遍路さんの菅笠には「同行二人」、杖には「南無遍照金剛」と記されている。
江戸時代には案内本まで出版され、中期には「四国八八か所巡り」が流行したという。自分を見つめなおし、人生の希望を新しく取り戻す旅は、今日も続いている。

【出典】 東京書籍(著:東京雑学研究会)
雑学大全

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  • 【辞書・辞典名】雑学大全[link]
  • 【出版社】東京書籍
  • 【編集委員】東京雑学研究会
  • 【書籍版の価格】2,160
  • 【収録語数】1,000
  • 【発売日】2004年8月
  • 【ISBN】978-4487799473










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