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 ナンバープレート②【なんばーぷれーと】


佐野登録所なのになぜ「とちぎ」ナンバー?



自動車ナンバープレートに表示される地名は、陸運支局および自動車検査登録事務所を表わす文字を表示することが原則だが、例外もある。その一つが、愛知県にある「尾張小牧」ナンバーだ。本来なら小牧自動車検査登録事務所の「小牧」とすべきだが、「尾張小牧」になっているのはなぜか。
小牧自動車検査登録事務所の管轄する地域内には、小牧市より大きい一宮市春日井市という都市がある。この両都市から待ったがかかった。わが都市より小さな都市名のナンバープレートでは、プライドが許さないというのである。しかし、自動車登録規則には「陸運支局又は自動車検査登録事務所を表示する文字」と決められている。この規則をねじ曲げてでも、「小牧」を拒んだ両都市のプライドとは何なのか。もめた揚句に、この地域に共通する旧国名の尾張を冠することで一件落着。晴れて「尾張小牧」の誕生となった。
栃木県には栃木陸運支局の「宇都宮」と、佐野自動車検査登録事務所の「とちぎ」ナンバーがある。なぜ「佐野」ではなく「とちぎ」なのか。ここでも、小牧市と同様の醜い争いがあったのである。
これまでの栃木陸運支局だけでは、車の増加に対応しきれないとして、佐野市自動車検査登録事務所が新たに設置されることになった。ところが、「佐野」ナンバーでは不服だとして周辺市町村が猛反発。佐野市側と、全住民が愛着の持てる名称を要求する周辺市町村側とが骨肉の争いを演じることになった。調整が難航していることに嫌気がさした県は、ナンバープレートごときでゴタゴタするなら、自動車検査登録事務所の用地を国に売却しないと、強硬姿勢に出たため、佐野市側はやむなく「佐野」を断念し、周辺市町村側の主張する「とちぎ」を受け入れたのである。
西三河自動車検査登録事務所(愛知)のナンバープレートは、「西三河」ではなく、「三河」だが、ここは特に問題がなかったようだ。
自動車検査登録事務所がありながら、その登録事務所名を表わすナンバープレートが交付できないという不幸な?地域もある。
長崎県は離島の多いことで知られているが、県内には長崎陸運支局と佐世保自動車検査登録事務所、それに厳原自動車検査登録事務所がある。しかし、「長崎」と「佐世保」のナンバープレートはあっても、「厳原(いずはら)」ナンバーはない。対馬と壱岐を管轄している厳原自動車検査登録事務所の登録台数があまりにも少ないことから、独立できずに「長崎」ナンバーを交付しているのだ。
鹿児島県の奄美大島にある大島自動車検査登録事務所も同様で、「大島」はなく、「鹿児島」ナンバーを交付している。沖縄県は名称そのものが変わっている。沖縄陸運支局ではなく、沖縄総合事務局陸運事務所が正式名。宮古支所と八重山支所があるが、すべて沖縄ナンバーで統一されている。
そのほかの離島は何ナンバーをつけているのだろうか。たとえば伊豆諸島は何ナンバーか。「品川」ナンバーというと、都会の代名詞のようにいわれ、誰もが憧れるナンバープレートになっているが、伊豆諸島も「品川」ナンバーなのだ。また、佐渡島は「新潟」、淡路島は「神戸」、五島列島は「長崎」ナンバーである。
このように、自動車ナンバープレートは、陸運支局か自動車検査登録事務所所在地を表わすことになっているが、最近この規則を緩和する動きが出てきた。登録事務所のない地域でも、地元の要望があれば、その地域名を表示したナンバープレート、すなわちご当地ナンバーが使えるようになるのだ。まだ検討中の段階だが、早ければ二〇〇三年度から実施される見込みだ。その第一候補になっているのが伊豆(静岡)、会津(福島)などである。

【出典】 日本実業出版社(著:浅井 建爾)
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  • 【辞書・辞典名】道と路がわかる事典[link]
  • 【出版社】日本実業出版社
  • 【編集委員】浅井 建爾
  • 【書籍版の価格】1,620
  • 【収録語数】255
  • 【発売日】2001年11月
  • 【ISBN】978-4534033154










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